2022年2月 5日

湖西連峰ハイキング 神石山周辺

先週に続いて湖西連峰。天気は良くなるはずだったのだけど、まあいい。
豊橋の普門寺からスタート。普門寺の奥には遺跡が点在。

普門寺峠から尾根を歩く。やはりアップダウンは激しい。しかも、みぞれが降ってきた。寒いし痛い。
で、30分ほどで、浜名湖を見下ろせる神石山へ着くが、天候が悪いのでスルーして北へ進む。

緩いところが多いが、岩を昇り降りするところもある。
雨宿り岩で少し休憩。中尾根分岐手前で見晴らしのいいところがあった。

中尾根分岐で曲がり、大岩方面へ。少し進んだところにたぶん一番の絶景スポット。浜名湖に伸びる尾根と湖に海、運が良ければ富士山まで見えるそう。これはずっとみてれられる。ここまで曇りか雪かやったけど、ここで少し日傘してきた。さすが。

展望所からいっきに駆け下り大岩に到着。1枚岩というわけではないだろうけど、かなり大きな岩。で、三角点の標があるので、探してみたら、岩の上に埋めてあった。こういうのもあるんや。
同じ道を戻るのは面白くないので、神石山とラクダ岩の間くらいに出る道があるらしいので、大岩から林道を進む。途中でめっちゃ狭くなり、さて、いつ道が途切れてもおかしくないくらいになり、今どこなんやろうくらい不安になったところで、ハイキングコースに合流。よかった。

ラクダ岩からも結構いい展望。メジロが飛び交っていた。このあたりのコースは広めさけれども起伏が多い。湖西連山が岩山なんやなと感じる。地元の小学生だかが作った像が並んでいるのも楽しい。仏岩まで来て、また雪になったのでここから普門寺方面へ降りられる道に入る。

今回もざっと3時間のハイキング。やっぱ展望台はいい。
湖西連峰もあと少し。

2022年2月10日

白川郷の湯

先月泊まったばかりの白川郷の湯が火災にあってご主人が亡くなられ、営業もできなくなったとのこと。せめてもの救いが週に一度の定休日で客がいなかったことか。とても残念。

2022年2月12日

フェルメール展

ひさしぶりに東京へ。
時間があるので、谷中から上野まで歩いてみる。

東京都美術館でのドレスデン国立古典絵画館所蔵「フェルメールと17世紀オランダ絵画展」へ。
ドイツの美術館やけども、所蔵されているオランダ絵画をまとめて展示。17世紀なので、肖像画、風景画、静物画と広いジャンルをカバーしている。ワルランなどはこんなものも17世紀にあったんやという感じのリボンで止めた手紙の静物画があったりもあるが、とはいえやはりメインのフェルメール。窓辺で手紙を読む女に書かれていた天使を復元したということで、色の修復はこれまでもあったけど、絵自身の修復というのもあるんやなと。今回の展示では修復前の複製画が並べて展示してあり、違いがよくわかる。作者の意図と関係なく上から塗ってしまうのは絵画の所有者の自由というのはあるし、これはこれで歴史的に面白いととるべきかな。手紙の中身はわからないけど、背景の絵に元ネタがあって急に意味を持ち始める。そうなると、修復前の方がシンプルでフェルメールっぽい気がするが、逆に他の背景に絵がないやつも実は塗られてるんじゃないかなと思えてくる。
復元後ドレスデン以外での公開はここが初めてとのこと。オランダより先で日本のフェルメール人気はすごいんだなと思ったけど、日本の財団の後ろ盾で修復資金が出たのだそう。

2121DesignSightでの「2121年 Futures In-Sight」展へ。テクノロジーが文化をどう変わえてきたのか、いかに変えていくのかの展示。100年前に想像されていた未来や、SF小説が予言した未来から、未来をどう考えるか。実際どういう道を歩んでいるかなど、いろんな視点で展示されている。
印象的なのは、カメラの歴史、通信機の歴史、記録媒体の歴史でそれぞれ年代順に並べてあるのだが、最後は全部スマホになっている。ちょうど今ひとつに集約されてしまったので、この先、また別れるのか、他のものも集約していくのか、ちょうど今が一番面白いところにいるように感じられた。

国立新美術館でのメトロポリタン美術館展。さきほどのフェルメール展とは対照に、メトロポリタン美術館の500年分の西洋絵画が展示されている。年代順に展示されているのだがこれだけ満遍なくあるところがさすが。
マリー・ドニーズ・ヴィレールのマリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュの肖像(長石覚えられない)の逆光の描写がひさしぶりなレベルで印象的すぎて、目的はフェルメールやったけど、すべてこれに持って行かれた。よくみると、割れた窓とか後ろの建物の人とか意味ありで謎があるが、そういうのもひっくるめてえらく刺さる作品やった。

短時間やったけど、久しぶりの東京。やっぱ展覧会が多くて良い。はやく正常になってほしい

2022年2月19日

天草1

熊本、宮崎へ。
早朝のセントレア、ガラガラ。まあご時世やし。
熊本空港まではボンバルディアDHC8-Q400。プロペラ機なのだが静かだそう。うるさくはなかった。
熊本空港は工事中で傘さすほどでもないけど天気いまいち。
レンタカー借りてとりあえず出発。

空港線を走っていて見つけた、くまもとあか牛生産者直営のレストランで赤牛サーロインステーキいただく。
身構えていったが、リーズナブルでさっぱりうまみのあるいめーじしていた赤牛で満足。
さて、天気がいまいちなので展望スポットは明日に回して一路天草を目指す。

天草目指すのだけど、さっそく寄り道して、美里町の八角トンネルへ。1964年に廃線になった熊延鉄道の遺構。
駐車場からの道がすでに線路幅でフラットなので廃線跡って感じがする。しばらく歩くと出てくる八角形の構造物。落石避けで作られた7基の八角形の輪。みた感じなんでこんな形に?落石避けの割には隙間が広い気がする。うーんみた感じでわからないが、経費の問題との説が有力らしい。少し先に橋脚跡もあり、遺構になって50年経っているとは思えないスポットやった。

八角トンネルのすぐ麓にある石橋 二俣橋。都留川に釈迦院川が合流点に、それぞれの川を渡るための直角に交わるL字になっているのが特徴。なんでも江戸時代につくられてもうすぐ200年になるそう。
平成19年の洪水の工事の結果で偶然、日が刺した際に川に映る影と合わせてハート型にみえ人気スポットになっているとのことだが、2016年の熊本地震で一部崩壊、積み直すための石もその後の熊本豪雨で流れるなどしてしばらく通れなかったのだそう。

一気に天草の先の方を目指し、大江天主堂へ。南国の植物に囲まれた丘の上のロマネスクの教会。教会は集落の中心に建てられることが多い中で、こうやって丘の上にあるのは珍しいような気がして、そういうところが日本風であり、またこの天気の中でも目立つ印象。
キリスト教解禁後に天草で最初に建てられた教会だそう。中は円柱の柱が並ぶ標準的なつくりながら、明るく温かみのある印象の壁と天井でおちつくところ。

大江から少し先の世界遺産の集落、津崎へ。まずは道の駅で情報収集。ここで街の歴史や文化を学べる。

津崎の集落へ。まずはなんといっても崎津教会へ。普通(と言っても世界遺産)の日本の漁村を歩いていると違和感あるくらいのゴシックの教会。崎津では240年間に渡って潜伏キリシタンとして信仰が守られてきたところで、この地域で絵踏みが行われた吉田庄屋役宅跡にこの教会が建てられたのだそう。中は畳敷になっていてこれまた違和感ある感じやけど、正座して座っているとしゃきっとする。ちなみに見学には事前予約が必要とのことで予約していったけど、道の駅でいつでも大丈夫と言われた通り、誰もいなかった。

津崎集落を散策。ここは世界遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産「天草の﨑津集落」で、集落を見下ろす﨑津諏訪神社から﨑津教会、それをつなぐ道と道に面した家屋が世界遺産のコアゾーンになっている。教会は集落の真ん中に、神社は街を見下ろす高台にと個人的にはきちっとしたつくり。天気良ければ石段からしばらく街を眺めてたい。
教会近くにはいくつかリノベーションされた展示スペースがあり、そのひとつ、みなと屋では潜伏キリシタンが隠し持っていた信仰具などもみられる。なおみなと屋はもともとみなと屋という旅館だったそう。

津崎集落周辺を散策。漁港の先にはマリア像があったり、海沿いには「カケ」というウッドデッキみたいなところが護岸から伸びて作られており、水揚げや、魚を干す場所として使われていたそう。
対岸に回ると湾越しに教会を中心とした集落を見渡すことができた。

津崎から海岸沿いを進み、下田温泉へ。谷間の小さい温泉街で、温泉街の入り口から掛け流しの足湯があり湯量が豊富な印象を受ける。
ちょっと時間が遅くなってきたので早速、下田温泉センター白鷺館へ。下田温泉は700年ほど前に怪我した白鷺が傷を癒しているところから発見されたということで、その歴史あっての白鷺館とのこと。ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉でしっとりコーティングされる好きなやつ。火山性とも非火山性とも分類されず、地層の摩擦熱で温められた珍しいお湯。さらに国民保養温泉地に選ばれている療養泉で効能も。

天草市の中心、本渡へ。今日は夕食をお願いしてなかったので、まあなんとかなるかと思ったけど、思ってた以上に閉まっていて、走ってて見つけた、天草地魚料理 いけすやまもとさんへ。店の真ん中にどーんと水槽ではなく堀のような生簀があり、カウンターがぐるっと囲っている。カウンター席が、壁や調理場に向かってないので個人的にはこれがいい。
で、せっかくなのでいけすの魚丸ごと一匹にお寿司、天ぷらなどなどのお膳をいただく。いやー満足。

今日の宿は、天草の上島と下島に挟まれた海峡、本渡瀬戸沿いのアマクササンタカミングホテル。
天草は国際サンタクロース会議が開かれたりと、グリーンランド国際サンタクロース教会からサンタクロースの聖地として認定されているところだそうで、それをうけ毎日がクリスマスというコンセプトのホテル。ロビーだけでなくフローリングに北欧家具と部屋も温かみのあるいい感じ。

2022年2月20日

天草2

本渡瀬戸沿いで気になった人道橋。橋の中央部分がリフトになっていて、夜と船が来た時はすぐ上にある管理室からあげているよう。天草には島がたくさんあるが、橋がとにかく少ないのでこの橋はすごく重要というのはすぐわかる。

本渡の市街地からすこす南にある、明治時代に造られた楠浦の眼鏡橋。写真で見た感じはもっと小さいのかと思っていたが長さ26m,幅3mとなかなかの大きさで、てっぺんまで登るとなかなかの高さでとても安心感がある。形もだし、少しだけある欄干も合わせてとても優美な感じがする。

ちょっと調べたら本渡の市街地にも古い橋があるということでそちらの祇園橋にも寄ってみる。
こちらは石橋ながら脚が多くかなりフラットな橋になっている。ここは島原の乱で戦火になった場所で、乱のあと200年祭(といっても江戸時代)に庶民の協力で建てられたのだそう。多脚式は珍しく国の重文になっている。危険なので渡れないが、住宅街にこれを壊さずに残っていることがすばらしい。
最後に、この島への重要な道路橋、天草瀬戸大橋を眺める。瀬戸を抜ける船を考慮して、両サイドがループ橋になっているのが特徴。ローカルテレビとかを見ていて、なんとか体操的なのんの歌詞にも出てくるくらい象徴的で、この風景がふるさとなんだろうなと思う。ただ、ループ橋の入り口の交差点が複雑になり、また交通量も多く平日の朝は大渋滞になるようで、今、もう一本建設中だった。

今日は天気がいいので、昨日スルーしまくった絶景スポットに寄りながらまずは熊本方面へ。
まず、ローカルニュースでやっていた上島の祝口観音の滝へ。教良木(きょうらぎ)ダムへ流れ込む滝。滝と言っても300mほどの岩のスロープを流れ落ちる感じ。(ナメ滝というらしい)
滝のすぐ横に道があり滝の上まで行けるのだが、木が深くなかなか滝を見ることができない。でやっと木の隙間があると思ったら岩で滑り落ちそうだしで、全景はドローンでしか見られなさげ。ただ、こうやって谷や扇状地ができていくのやろなという果てしなさを感じることができた。
なお、教良木ダムは農業用の溜池でそれほど大きくはないが、ひさしぶりのロックフィルで個人的には楽しめた。
で、この辺り一体は岩の切り出し地のようで、削った跡があったり、ちょっとした家だと、お城の石垣でもなかなか見ない巨岩をもちいた石垣があった。

上島の北の橋、高舞登山(たかぶとやま)を登る。車でほぼ山頂まで上がれる。
山頂には展望台があり、手前には多島景、西に有明海、雲仙、東に不知火海、正面には阿蘇まで見える。やっぱり多島景はいい。
尾根には桜が並んでたので春はいい感じになりそう。

橋を一本渡って前島にある遊び、食事、お土産を通じて上天草市を紹介する複合施設、ミオ・カミーノ天草へ。こちらで天草陶器フェアをやっているとのことで寄ってみた。陶丘工房さんの粉引のボールをいただく。
隣のリゾラテラス天草にも寄り、塩パン屋さんで昼食調達。

宇土半島へ戻ってきた。三角とかいて「みすみ」へ。
世界遺産「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成遺産「三角西港」へ。
明治時代にオランダ人技師による日本の石工の技術をもって、山を削り海を埋めて造られた港湾都市。米、麦、麦粉、石炭、硫黄を輸出していたそう。世界遺産エリアは山の部分も含めて登録エリアで国の重文が街部分なので広い。
主なところは、埠頭、排水路、倉庫、役所、裁判所、公会堂などで、明治村のように移築されたんじゃないのってくらい、ぎゅっとまとまって残っているのが驚き。明治期の港町で残っているのは日本で唯一ここだけらしい。

中に入ることもでいる。単純に公開されているところ、レストラン、カフェ、博物館、から三角カバンのお店までいろいろ活用されているが、世界遺産の勧告の中で「価値の共有」「人々の暮らしの維持」というのがはいっていてその対応にもなっているよう。とにかくただ博物館化すると朽ちていくので活用されているのは重要。

排水路の石組みの緻密さがすごい。
山の方に登ってみると旧簡易裁判所があり、どんな感じで裁判が開かれていたのかというのと、劇場版るろうに剣心の撮影地だったようでその撮影の様子が展示されていた。ちなみに、街の方もだったけど、係の人が全然いなくて無人で展示されているのが驚き。

三角駅へ。ここは終着駅なので天草の玄関になる。木造の駅舎は明治時代に建てられたもので、特別特急が走るようになった最近リニュアルされたのだそう。とにかくおしゃれ。

熊本城

熊本市街へ。熊本地震で被害が大きかった熊本城だったが昨年から天守閣が公開されているとのことで寄ってみた。

天守以外はまだ修復中ということで、空中回廊みたいに高い位置に歩道橋がかかっていて、そこが天守への順路になっている。ここから石垣を中心に修復が進んでいるのがみられる。石垣をこの目線で見られるのも今だけかもしれない。木の床で雰囲気がいい。
しばらく歩道橋を進むと、前も通った白の床下の通路に出て、天守の正面に出る。

天守閣の中ではリニューアルされた博物館的な展示。おもしろいのは天守にクローズアップされていて、築城から熊本地震からの復旧といういまの今までが解説されている。最上階からはもちろん一望できるのだがここまで復興したのがすばらしい。

南側から入ったので、北側から出て、お堀、周りの神社をぐるっと回る。こちらはまだまだ崩れたままのところが多く時間はかかりそう。でも確実に修復されている。

阿蘇、黒川温泉

阿蘇のミルクロードに入る。いっきに山を登ると、両サイド一面ススキ(?)の黄金色の絶景。と、とたんに氷点下なのでスタッドレスの車借りてよかった。雪は積もるほど降らないのと、風が強いので道に残らないので、氷もなく思ってたより普通に走れる。
このあたりのミルクロードはカルデラの上のエッジを走るのでとにかく展望がいい。テンション上がって何度もとなって見渡しながら進む。

通るつもりだった道が通行止め(情報なかった・・・)ってことでルート変更したら大観峰に寄る。巨大なカルデラを感じられる物凄い絶景。ただ、あまりに強風で寒いったらありゃしないので退散。

今日の宿がある黒川温泉へ。黒川温泉は小さな里山に30軒の温泉宿、10種類のうち7種類もの泉質がある。すばらしい温泉地。
まずは温泉街を散策。まだ細い筑後川沿いに所狭しと温泉旅館が並ぶ。ご時世なので人は少なめだけど、意外と若い人が多い印象。
いろんな温泉成分があるので湯めぐりを楽しめるようにと、ならしに刺激の弱い温泉、効果を高める強めの温泉、最後に整える温泉と泉質別にどの順番に入るといいか、それぞれどの旅館がどの泉質なのか、今日日帰り温泉をやってるか、何時までやってるかなど、温泉街まとめて情報が共有されている。この観点で巡ったことなかったので面白い。また、持ってた資料と現地でもらった資料で、いくつか泉質が違う旅館があった。なんでも熊本地震などで変わってしまったそう。温泉も生きてるんやなと思う。

今回の宿、わかばさん。こちらは刺激の弱い単純泉で、何度入っても疲れにくいのがいい。川の流れと竹を見ながらの露天の寝湯がいい。夕食は部屋で、あか牛丼のセット。めっちゃうまい。

湯巡りに出る。御客屋さん。今年でちょうど創業300年という黒川温泉で最も古い温泉宿とのこと。ナトリウム-硫酸塩・塩化物温泉。

黒川温泉冬の風物詩、湯あかり。竹で作った灯籠が川や駐車場、バス停に設置されていて温かみがあっていい。ちなみに放置竹林の間伐材を使っているというエコな活動。
わかばさんに戻って、貸切のお風呂に。まあ今日なら露天も貸切なのだけれども。
何度もゆっくり入れる単純泉はいい

2022年2月21日

黒川温泉、小国町、大観峰

早朝一番乗りで温泉に入り、お部屋で朝食。贅沢。
甘めの味噌汁がとても好きな味と昨日の夕食時に中居さんに言ってたら、板長さんがお味噌の仕入れ元を教えてくれたので、あとで寄ることにする。
高級感もありながらアットホームなお宿でゆっくりできた

今日も黒川温泉の湯巡りに出る。
旅館 こうの湯さんへ。ナトリウム・カルシウムー炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物温泉のつるすべ系。微弱黄色。色は空気に触れて変わるので濁っている日から透明な日まである様子で、この日は澄んでいた。
立ち寄りは露天のみで、ひらけた浅めで広い湯船と、こちらも名物の日本一深い(162cm)の展望風呂。人気スポットっぽかったけど貸切状態でたのしめた。

黒川温泉街を散策。慣れてしまっていたけど、9時過ぎてもオケの水などは完全に凍っているくらい氷点下で、平日なのもあって誰も歩いてない。

つぎに黒川温泉の中心から車で5分ほどの、まわりに建物がない離れたところにある旅館 山河さん。
時代劇に出てくる小さな集落のように、離れや貸切風呂の古民家が並んでいる敷地内を歩いていて楽しい。
日帰りは、自然に囲まれた。ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩・硫酸塩泉のこちらもツルスベ系。広い岩風呂で、源泉が暑いので熱くなってきたら離れた方に入るなどで、ゆっくり入れるのがいい。こちらも貸切。ってか、黒川温泉何箇所か入ったのに全部貸切やった。

長らく宿題やった黒川温泉。一軒一軒が儲かってもだめで、温泉街全体で盛り上げるという連携が取れていて、またそれぞれの旅館・お店で期待以上に気持ちのいいところやった。福岡から直行バスもあるようで、意外と気軽に行けるのかもしれないのでまた来たい。

黒川温泉の周りにも秘湯の温泉郷がいくつかあり、その一つ、黒川温泉郷から一山超えた集落にある小田温泉へ。といっても足湯だけ。
わかばさんでおしえてもらったおみそを買いに、隣町の小国町の七福醤油店。大正時代から続いているとのこと。すこしだけ作っておられるところも見られた。わかばさんではブレンドした味噌を使っておられるそうだけど、それは売ってないので、めっちゃおすすめされた粒の残った麦味噌を購入。
小国町といえば鍋ヶ滝やけど閉鎖中ということで先に進む。

昨日もきた大観峰にやっぱり寄りたくて。今日も氷点下の強風やけど、日差しがあってやっぱりいい。やっぱとおくまで見渡せる冬やな。

高千穂ヘ向かう。県道だし山の中だし青看板全然ないし、ちゃとt高千穂向かっているのかわからないがナビ頼り。所々雪が残っていて、スタットレスとはいえカーブの先は恐る恐る。ちょいちょい出てくる高い橋梁や牧場でとまりつつ進む。

高千穂、日向、延岡

旧高千穂鉄道の廃線を受けて2008年に作られたあまてらす鉄道。空港で飛行機に荷物を運んでいるトラクターをベースに作られた30人乗りスーパーカートで、日本一高い鉄道橋までの往復30分のアトラクション。ちょうど着いたところで発車の時刻で息つく暇なく乗車。
フルオープンの客車で自然、絶景、棚田、トンネルでのちょっとしたイルミネーションなど楽しみつつ高さ105mの高千穂鉄橋でしばらく停止してゆっくり絶景を楽しめる。これはいい。車掌さん?がめっちゃシャボン玉飛ばしてくれる演出もあり。

高千穂駅に戻ると、高千穂鉄道時代の車庫などが残っており、自由に見学して行ってくださいとのことで、ほんとに自由に見て回れた。高千穂鉄道は2005年の台風で、橋桁、橋脚が崩れ、軌道が波打ち、線路の下の地盤が流されるなど何箇所か被害を受け、そのまま復旧することができず廃線となったそう。その中で、高千穂駅~高千穂鉄橋までの観光鉄道(アトラクション)を中心に、実際に車両を運転できるとか関連イベんんとなども手がける、あまてらす鉄道として起業されたのだそう。最初は素人の軽トラ改造での運行で町としても渋い顔していたそうだったが、今となっては高千穂の目玉の一つになっているくらい。カートに放ってしまったけど、元高千穂鉄道の方々もはたらいておられているそう。熱を持ってやりぬく行動力ある人たちなにゃろなと、それをきいただけで感じられた。
土産物の中に、社長はじめ役員が磨き上げましたという、線路を止めるのに使われていた釘が売られていて、なんでこれ売れると思ったのやろうと思いつつ、その発想と磨き上げましたの写真に釣られて買ってしまった。ペーパーウエイトに良さそう。
人気スポットなのだけれどもコロナで、たぶん一番人が来る時間やったはずなのに俺入れて客は3人だけ。完全に赤字やけど頑張っていただきたい。

ここ高千穂と隣の日之影には多くの棚田がある。これまでまあまあ棚田は見てきたつもりやけど、ここのはほんと大規模。
前回時間がなくて来られなかった天岩戸神社へ。
天岩戸を御神体とする西本宮、お住まいになられた東本宮、いがいとこじんまりという感じだが、境内に入ると一気に締まる感じがさすが。

八百萬の神が集まった天安河原宮は岩戸神社より少し上流にあり、河原の道を進んだ開口の広い洞窟の中にある。パワースポットなんてレベルじゃないほど雰囲気が半端ない。願いを込めて小石を積むと願いが叶うということだが、所狭しと石が積まれていて神秘的というより少し怖い。

高千穂峡へ。こちらは二度目。柱状節理の壁とポットホールの散策路をぐるっと一周。高さ50~100mもの柱状節理の壁を見上げることもでき自然なのに直線が不自然でそういうのもあわさって頭が混乱しつつ圧倒される。
平日なのとご時世もあって誰もいない。宮崎一のスポット独り占めで静けさもあわせて、じっくり楽しめた。

さっき上を通った高千穂橋梁を下から見に寄る。まあ、高い、よく作ったなというのと、よく維持されてるなと感じる。

延岡側に移動と思ったけど、早速寄り道で、日之影町へ。道の駅から見渡せる青雲橋。国道に架かる道路橋としては東洋一の規模を誇るアーチ橋で、高さ137メートル、長さ410メートルあり、距離感を失うほどの大きさ。なお、日之影町は谷が深く、高さ100メートル越えの橋が200基以上あるらしい。
少し県道を走っていると、こちらにも多くの棚田があり、見事な農村風景になっていた。

まだ、明るかったので、一旦延岡を通過して日向市のクルスの海へ。
岩礁が崩れて十字に割れ目が入っており、上から見ると「叶」になっているらしいので、願いが叶うクロスで、ポルトガル語でクルスの海と名付けられたのだそう。高台にあるので遠く宮崎市まで見渡せるのもいい。

日向岬へ向かい細島灯台までいったものの、馬ヶ背は展望台のリニューアル工事中で入れず。櫛のように切り込みが入った柱状節理のままの絶壁。見たかった。でも灯台からでもわかるほどの断崖絶壁感はあった。

大御神社へ。柱状岩の上に建てられた神社。海を背にしているのも珍しい気がする。そんな立地なので境内はとてもオープンで、さらに綺麗に整えられていてとても気持ちがいい。宮崎はこの先も名だたる神社をまわったけども、ここの雰囲気が一番好き。

大御神社からすこし歩くと鵜戸神社がある。ここは人工的に作られた岩窟の中にあるのだが、社から振り返ると岩の隙間から入ってくる光が昇り龍に見えるというもの。お社にずっと背を向けたままなのが申し訳なく思いながら、龍が見えるいい角度を探すのが面白い。岩窟から出て波打ち際に出ると小さな砂浜になっていて、夕焼けもあり物凄く神秘的。宮崎に入ってそればかり感じる。さすが。

宿のある延岡へ。失礼ながら思った以上に延岡駅が綺麗。観光客だけでなくて地元の人もくつろげるいいランドマーク。
延岡に行くなら是非と聞いていたチキン南蛮発祥のお店に行ってみるが、蔓延防止の時短どころではなくそもそもお店を休まれているそう。どころかかなりひろい商店街全体的にお休みされているそうで、ちょっと残念。ある意味真面目に守られているなと感じる。
で、これで、47都道府県で宿泊達成。次は何を目標にしようか。

2022年2月22日

延岡から都農

延岡の地図を見ていて一際気になる方財地区へ。河口にあるのだが、ほっそい陸で延岡と繋がっている。つながっているのに道は繋がってなくて橋を渡らないと辿り着けない。そんなところなのに小学校があるくらい広い。
まぁ、行ってみれば多少独特な感じがあったけど、海岸はとてもいい。ここで日の出を迎えて宮崎縦断スタート。いけるとこまで行ってみる。

美々津の伝統的建造物群保存地区へ。耳川の河口に位置する神武東征御舟出の地という長い歴史のある港。江戸時代には京都大阪との文化交流があったのだそう。港の駐車場に車を置いて入る。
朝早いのでこういうときは観光案内所が空いてなくて残念なのだが、こちらは、「探検マップ」をご自由にお取りくださいと置いてああり、とてもウエルカムな印象。マップが置いてあるポスト的な箱もきちんとメンテされていてきれい。
日本海軍発祥の地、立磐神社によって町に入る。

石畳のサイドに町屋が並んでいて、しかも京格子などがある京都にそっくりな町屋が残っている。個人的にはとても馴染みがあり、ただ、海沿いというすごい違和感。城下町というわけでもないのだとおもうが、こういう街並みが残っているのは重要な商業地だったのだろうなと感じる。
ただ、蔓延防止でお店はみなさんお休みみたいで残念。
ぜひ、観光地としても残っていてほしい。

美々津から少し南に進んだところにある、都農町の都農神社へ。道の駅の隣にあるのでとてもアクセスがいい。
宮崎には神話になっている名だたる神社がたくさんあるが、ここは、2700年の歴史があり、宮崎県で一番格式の高い「日向国一之宮」で、楠と杉かな、の大樹がずらーっと並んでいて、なおさらそれを感じる。
石を本殿へ運ぶ、ウサギや象の像をなでる、豊富なおみくじと、さまざまな神事があり、言葉が正しくないけどいろいろ楽しめる。

綾町

一気に南西方向へ進み、綾町へ。目的は綾の照葉大吊橋。長さ250m、高さ142mの吊り橋、今となっては日本一ではないが十分大きい。
とくに山の上の方で張られているので、視界の半分空なので渡っている時の開放感が半端ない。また、この規模なので安心感あるやつかなと思っていたら、ちゃんと揺れる吊り橋で、久しぶりに恐怖を感じた。これはいい。

照葉大吊橋はユネスコエコパークに登録されている照葉樹林の森の入り口となっていて,40分のコースがあり、照葉樹林をたっぷり浴びられる。
ただの観光のシンボルというわけでないところが大事。
ここは、九州中央山地国定公園に指定されており、綾町の歴史や文化はこの照葉樹林での自然生態系から生まれたのだそうで綾町の憲章にもなっている。

吊り橋のたもとには照葉樹林文化館があり、この照葉樹林のことはもちろん、木について広くみることができる。
ただ、吊り橋渡りに行っただけなのに満足度高いところやった。

このまま綾町の中央にある、蔵元 綾 酒泉の杜のお酒のテーマパークにある温泉と思っていたのだが、蔓延防止ということで、予約した地元の人のみになってた。温泉逃したのが痛い。

日南海岸、青島から鵜戸神社

宮崎市街は明日に回して、青島へ。
青島神社の参道入り口にある、お土産とレストランの青島屋へ。名前は古風だがとてもオシャレスポットで、地元の人も行きなくなる感じのところ。
せっかくなのでお昼をいただく。昨日食べ損ねたチキン南蛮も魅力ながら、やはり地鶏の塩焼き。うまい。
隣にあるボタニックガーデンを散策。
この2箇所は宮崎交通さんがやっておられるそうで、観光にも力が入っているのを感じる。なにより両方綺麗なのが好感が持てる。

で、あたらめて青島へ、青嶋は周囲1.5kmほどの小さな島で、亜熱帯植物に覆われており、その真ん中に青島神社がある。で、何よりも島を取り囲む鬼の洗濯板といわれる波状岩が印象的。
まずは青島神社へご挨拶。周囲の植物に天気が良かったのもあり強い朱塗りが南国溢れるスポット。
なお、ここには27種の熱帯及び亜熱帯植物があり北半球最北とのことで、国の特別天然記念物になっているそう。そうは見えないがヤシ科のものでは樹齢350年ものあるそう。

鬼の洗濯板へ。こちらも国の天然記念物。特に気にしてなかったのだが干潮のタイミングだったようでひろくギザギザな岩が見られ歩けた。
俯瞰してみると自然とは思えないほど等間隔で人工的に見え、近くで見るとやっぱり不揃いで、柱状節理並に圧倒的な不自然な自然美。感動して、しばらくぼーっとみていられた。
このあたりは、砂と泥がミルフィーユのように等間隔の地層になっていて、このあたりはそれが山のように斜めに隆起し柔らかい層だけが侵食されて、洗濯板になったのだそう。見てみて納得。
ここは宮崎来たら外せないスポットやな。

青島より南は、しばらく鬼の洗濯板海岸が続くが、奥行きがあった青島が一番よかった。

と、まもなくサンメッセ日南に。ここは有名スポットの5.5mの8体のモアイ像が並ぶ。ここはなんちゃってではなくて、ラパヌイのモアイ像修復をおこなったお礼に、日本でモアイを復元する正式な許可を得て復刻できた、お墨付き。
敷地は広く、モアイのすぐ前からも、丘の上からもいろんな角度で楽しめる。やっぱり蔓延防止でレストラン的なところは閉まっていたが、屋外のアートも楽しめる。

さらに南下し、鵜戸神宮へ。
鵜戸神社の参道は海岸沿いの断崖の上に伸びていて、ちょいちょい岩礁もみられる。
鵜戸神社の使徒はウサギということで、絵馬に撫で兎にとなにかとウサギの神社。

鵜戸神宮のおもしろいところは、本殿が岩の洞窟にあり、参道から階段を降りたところにある。普通階段上がったところにある印象なのだけど、宮崎に来て洞窟の神社が多くこういうのも特徴やな。運玉投げも見事に入ったのでいいことありそう。

鵜戸神社前のカフェでこの先どうしようかチェックの休憩。既視感あるか絵ふゃなと思ったら、さっきの青嶋と同じ宮崎交通さんでやっぱり、外資系のカフェと比べても十分オシャレなところ。

都井岬、日南

ぎりぎり行けそうやったので宮崎南端の都井岬(といみさき)へ。ここには天然記念物の都井の野生馬、御崎馬がいて、岬の入り口で保護育成の協力金を収めて入る。
とりあえず小松ヶ丘の展望広場へ。志布志湾を挟んで鹿児島の国見山の風車まで見渡せる。と、後ろから馬がぞろぞろやってきた。野生感ないけど、めっちゃ寄ってくるしなんかすごい。
移動して、文化交流館へ、と思ったがやっぱり休み。灯台に行ってみるも工事中。まあしかたなし。でもいちいち絶景なのがいい。

大御神社(みさきじんじゃ)へ。ソテツの自生林の先の断崖の上に拝殿があるのだが、本殿は前に聳える断崖の中腹にある。まあたしかにあそこには行けないな。
人が参るのが目的ではなくて、航海を守るためなんやなと感じられる。
気が付いたら拝殿は柱状節理の断崖の上に立ってた。気づかんもんやな。さらにふと横見るとソテツの実がなってた。こんな形でなるんや。昨日今日で散々みてきた岩と海沿いの神社やけど、まだまだいろいろあるな。

都井岬を後にして、宿のある日南まで戻る。さすがに運転疲れてきたので、道の駅とか展望台よりまくり。

日南の飫肥十曜温泉ひなたの宿。小高い丘の上にあり部屋からは日南市街を見下ろせる。
また、温泉宿で、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉の美肌の湯でありながら、大浴場なのもいい。
夕食はA5宮崎牛の焼き肉。贅沢。(写真忘れた)
いやー今日は盛りだくさんやった。

2022年2月23日

宮崎市

朝から温泉に入り、今日はいよいよ最終日。

飫肥杉(おびすぎ)峠展望台とか寄りながら、宮崎市へ向かう。

一ツ葉道路を走る。海沿いのはずなんやけど、防砂林で海が見えない。シーガイヤの看板を見て降りてしまったけど、もう少し走ればPAがあったそう。ちゃんと調べていけば良かった。

宮崎市中心近くの、宮崎神社へ。街の中に深い森のようにあり、正面の鳥居から広い参道がまっすぐ拝所から神殿まで並んでいてピシッとした感じ。
ちなみに、なにか準備されているなと思ったのだが、そもそも毎朝夕をはじめ年に約千回のお祭が斎行されているとのこと。大変。
参道の途中には国の登録有形文化財にもなってる徴古館(神社ないの博物館的な意味らしい)がある。なんといっても全面なまこ壁の洋風で重厚感があり、また中は和風らしく、いろいろつまった力作感がある。

宮崎市の繁華街へ。こちらにも広いアーケードの商店街がある。百貨店など残ってはいるものの、やはり郊外のモールに持って行かれているらしい。やっぱりちょっと残念。

商店街から少し外れたところに県庁街がある。メインの県庁は重厚なネオゴシック。椰子(フェニックス)の巨木に庭も左右対称に造られている。
向かいには赤煉瓦の洋館の県庁5号館もいい感じ。

宮崎駅前へ。まず駅前のスペースが広いのがいい。宮崎駅とその両サイドのショッピングモールと調和が取れているのもいい。で、でっかい日向夏があると思ったらポストやった。ちょうどいい待ち合わせスポットという感じやった。
駅よりも高い、アミュプラザの屋上へ。屋上にも神社があった。

レンタカーを返却して、宮崎空港へ。
この時期だけあって野球のキャンプのフェアに、餃子消費日本一になった記念で、餃子フェアもやってた。
で、これまでいただけなかった、宮崎ご当地グルメ寄せ集め定食があって、迷わず注文。
蔓延防止でなかなか地元定食屋がなかった中で、さすが空港のレストラン。炭焼きの鶏がいい。

飛行機で帰る。さすがガラガラ。
ゆっくり観光するのが最後の県になった宮崎。柱状節理の岩壁に鬼の洗濯板に、森にとダイナミックすぎる自然に、神社しかりで自然と共に歩んできた文化というのをずっと見ることができた。
熊本横断からの宮崎縦断。個人的には日数を十分取ったので十分堪能できた。