2022年8月11日

糸魚川ユネスコ世界ジオパーク

いざ北陸。ひさしぶりの梓川SA。でも、今回はまだまだ。

糸魚川ユネスコ世界ジオパークエリアをぐるり。
まずは、巨大断層に沿う潮の道 糸静線塩の道(北部)エリアのフォッサマグナパークへ。道中に枕状溶岩や柱状節理やいろいろ見られる。
で、フォッサマグナパークでは糸魚川・静岡構造線が見られる。早川とかでも見てきたが、ここまではっきり見られるところは初めて。というか、人工的に露出させたとのことで、分かりやすく見学できる。
地質上の東日本と西日本の境でもあり、大陸プレートの違いでもあり、ここに立てるのは感慨深い。
ちなみに、構造線露頭の東西少し離れたところに駐車場があり、そこからの道中、ポリタンクの色は?など東日本と西日本で異なる文化の看板があり東側の日には東の、西側の道には西の正解が書いてある。つまり両方歩かないとモヤッとする感じになっている演出が面白い。ブラタモリスポットでもあるので結構人気スポットやった。
同じくジオスポットでもある、雨飾山や権現岳の雪崩溝も遠くに見えた。

次に、ジオパークの情報センター 美山公園・博物館エリアのフォッサマグナミュージアム。フォッサマグナについて、地震火山などの自然災害の展示に加え、このエリアを代表するヒスイを中心とした鉱物・鉱石の展示が充実してた。予約でいっぱいやったけど化石の採集体験や、石の鑑定もやっくれるそう。

続いて、砂岩泥岩互層と漁村 筒石・浜徳合エリアへ。
なんといっても筒石駅へ。もともと海岸沿いを走っていた線路が移設され、とはいえ駅は残したいということでできた駅舎から標高40m、280段の階段を降りてプラットフォームにたどり着くトンネルの中の駅。プラットーフォームは湿度高いながらも温度が地上より10度も低い。たぶん、乗降客よりも見学者の方がおおいんちゃうかなという感じ。思っていたほど苦行ではなかったが、毎日これだとやだな。ちなみに、大江戸線の六本木駅くらいらしい。今度は土合駅やな。
ちなみに、このエリアのジオスポットは、海底斜面が地滑りしてできた土砂の層が隆起した砂岩泥岩互層。坂道に縞模様の地層が見られて、化石なども見つかるそう。

次に、海底火山がもたらした海洋文化 弁天岩エリアへ。
道の駅的なマリンドーム能生へ。季節が裏やけど、こちらはベニズワイガニが有名で、いろんなカニ料理があったのだけれどもどの店もものすごい行列でやめ。あと海に浮かぶ弁天岩などがあったが、それほどでも。。。

最後に、断崖と街道と東西文化 親不知エリアへ。
日本海らしい断崖エリア。昔は海岸沿いを通っていたのだろうけど、今は海を見下ろせる位置を歩ける。
遊歩道から階段を海近くまで降りたところにある、旧北陸本線の親不知レンガトンネル。入り口に見学者用にライトが置いてあるのだが、いやいやそれ使っても怖いわ、という不気味な印象。
ブラタモリスポットには、その様子とタモさんのコメントを添えて看板が立っていた。

断層にヒスイを軸にした広いエリアのジオスポットやけど、統一したパンフレットなどあって一体感あるところやった。

黒部、宇奈月温泉

宇奈月温泉へ。
宇奈月温泉郷からさらに黒部川を登り、宇奈月ダムのダム湖畔の車道の終点にある、とちの湯へ。
無職無臭の弱アルカリ性単純温泉でゆっくり入れる。宇奈月湖を見渡せ、たまにトロッコ列車が通っていくのをみることもできる露天が気持ちいい。

宇奈月温泉街へ移動。時間が遅いからかかなり閑散。温泉街から黒部川を少し上流に行くと、トロッコ列車の線路だった鉄橋とトンネルが散策できる。

宇奈月駅の横には足湯があるのだが、やっぱりここは総湯に入る。宇奈月温泉自体は主に老舗の大型旅館がメインだが、総湯は観光案内所やイベントスペースのある近代的な建物だが周囲に溶け込んだ木の風合いのあるところ。ここにも足湯がある。総湯は2、3階にあり、いい意味で銭湯感がある湯船の周りに洗い場のある形。で、宇奈月温泉らしく熱いお湯。

今日の宿は黒部駅前。1階がレストランやコミュニケーションスペースがありホテル利用者以外も入りやすい雰囲気。こういうの大事。
黒部駅に行くと無料公共自転車があった。事前に役所に申請しないといけないので実質地元の人用だが、2路線ある電車の駅が離れているとか、病院行くとかちょっとしたところで使えるのが便利そう。

2022年8月12日

富山の産業

2日目スタート。

8号線を石川方面へ進んでいると東山円筒分水工という看板が見えて、なんだろうと思って曲がってみる。用水路に常に一定の割合で水を分けるために作られたものとのことだが、これがなかなかかっこいい。円筒の淵に鉄の輪っかがはめてあり水があるれているのが樽みたいな形になっている。登録有形文化財にもなっていて、駐車場に休憩所も完備してあり観光スポットになっている。このあたりは水は豊富な気がするが、それでも均一に分解するのが重要やったんやろなと感じられる。円筒分水工知らなかったけど、あちこちにあるようなので気にしてみよう。

富山市にある八尾(やつお)へ。メインの通りは石畳、無電線化、黒い瓦と格子の統一されていてかつての街道の雰囲気が残っている。養蚕で栄えた町であり、今は曳山とおわら風の盆と祭で知られるところ。観光館では、その曳山と養蚕の展示があり、養蚕で使われていた和紙も、学校だったところをそのまま利用されている桂樹舎和紙文庫で八尾和紙や世界の紙の展示されている。
八尾は井田川から丘を登ったところに広がっており、井田川の方へ降りて見てみるとびっちり詰められた石垣の上に街があるところがなかなか壮観。

高岡市にある富山県総合デザインセンターへ。このあたりは大きな工場や第三セクターの産業支援機関などが数キロにわたって広がっている産業パーク。デザインセンターは、1階には富山で作られた工業品・日用品や富山のものづくりの展示があり、社会見学的に楽しめる。ここはもちろんデザインの支援がメインで、入居オフィスや企業と専門家の協働の場としても使える。
富山県総合デザインセンター近くにある能作 本社工場へ。工場といっても能作の展示や錫製品の商品販売、レストランがあり、特にレストランと工場見学はかなり人気。レストランでは地産地消のセットメニュー。もちろん器は能作製でうまいぐあいに欲しくなる。とくにフリーカップ。ゆったりできるいい企業ミュージアムやった。

加賀、あわら温泉

午後は温泉三昧。
一気に西へ向かい加賀市へ。加賀市には大きな温泉街が5つもある。
まずは片山津温泉へ。日本海に程近い柴山潟沿いにある温泉街。大型旅館が立ち並ぶけど、やはり日帰り温泉の総湯へ。
一見近代美術館のようなガラス張りでソリッドな建物。浴室は森を眺める方と潟を眺める方とが日替わりになっている。内湯のみだがガラス張りで眺めはいい。「総湯」という印象とはかなり違うが、老舗の旅館が並ぶ中でこういうのもありかもしれないと思った。ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。源泉温度も高くそのまま湯船も熱い。

加賀の九谷焼 磁器工房白象のフリーカップ(盃と書いてあったか)を購入。白象さんでは高度な伝統技術を用いながらくすっと笑える感じの作品を作られている。ちょっとぶっ飛んでいて、はて何に使えばいいのだろう?というのまであった。

同じく加賀市の山代温泉へ。開湯1300年も納得の大きな旅館が並ぶ歴史ある感じ。ラウンドアバウトの真ん中みたいなところにある古総湯へ。純和風の建物に、内湯ではステンドガラス、九谷焼のタイルと大正な感じのたたずまい。この和風な感じで2階が休憩場所になっていて街を見ながら休めるのだが、今日は熱い。内湯も熱いので、脱衣スペースでも汗なのかお湯なのかが引かない。やっぱり寒くなってからのほうがいいな。
名物の温泉玉子購入。どこにでもあるやん、と思ったが、ここのは源泉に8時間浸けて作られており、常温で2週間もつ。黄身が硬めで白身はとろとろのままなところもいい。

福井へ入り、東尋坊へ。ちょっと遅かったのですっかり商店街が閉店していて残念だったが、空いてていい感じ。この2、3年柱状節理の断崖絶壁はいろいろ見てきたが、正直サイズ感はそれほどでもという感じなのだが、ここは景観として綺麗。夕日の柱も見えていい感じ。水平線上がガスってきたので日没は見ずに、宿に移動。

今日は大型旅館が並ぶ温泉街をまわってきたが、一番大きいあわら温泉街へ。今日の宿は、まつや千千。とにかく広い、部屋にたどり着くまでに温泉卵体験とか、和紙の行燈とか、いろいろ楽しめる。温泉はナトリウム・カルシウム-塩化物温泉。とにかく広い、しかも内湯が広い上に天井が高くて内湯の圧迫感がない。ここまでひろい温泉は久しぶりでゆっくり入っていたくなる。なんでも北陸最大級だとか。

あわら温泉街へ。駅前広場に湯けむり横丁という屋台村がありカウンターが全部埋まるくらい賑わってた。さらに芦湯という足湯がある。足湯とはいえ湯船は5種類のくらい広い。夜でもライトアップされていて明るく使いやすい。

2022年8月13日

福井伝統産業巡り

天気もいいし、宿からの景色がいい。

現存天守11城目となる丸岡城へ。石垣の上に立ってはいるが、わりと低いところに作ってくれているので助かる。
大黒柱的な通しの柱がなく各フロアがのっかっている家屋のような作りだったり、よくみると瓦が石だったりの特徴も見られる。
急な階段を登ると、周りに高い建物が一切ないので、4方向の街を見下ろすことができる。また今日も暑いので、抜ける風が気持ちいい。

越前海岸へ。福井市街から結構な山道を走る。通常だと川沿いを走って海に出られるのでわりとゆるやかなのだろうけど、越前が断崖が続くので道も険しい。越前海岸は海沿いを走っていると奇岩が次々出てくる。

越前焼のテーマパーク的な越前陶芸村へ。越前陶芸公園を中心に、博物館、ショップ、工業技術センター、観光案内と、見る、買う、体験、育成、とぎゅっと集められている。古窯博物館では風鈴の展示があり、越前焼きで作られた風鈴がずらーっと展示されていた。しかもそのまま販売されていた。焼き物の風鈴ということで、甲高い音からこもった音まで、同じ形に見えても音が違ったりでおもしろい。できれば窯元巡りしたかったけどショップで国成窯の大皿を購入。

越前市の反対側まで移動して、越前和紙の里へ。中心地のメインストリートに紙漉き体験、資料展示、伝統工芸士の技を見る(というか、話が聞ける)という3つの施設が、さらに奥には古い街並みが残っている五箇地区。
紙の文化博物館では人間国宝の和紙に、タペストリーなどの室内装飾の柄付きの和紙などがずらっと展示されていた。特別展で紙を加工して食べ物をリアルに表現した「フェイクフード展」では越前らしくカニから、本物に紛れて置いてあるお菓子まであり、紙の可能性を感じられてお見事。

紙の里から近そうだったので、ひさしぶりにタケフナイフビレッジへ。すっかり人気が出たのだろう三角の新しい展示施設があった。さすがにお盆なので作業場の方でのお仕事は見られなかったけど、ぷらっと自由に立ち寄れるのがいい。

さらにめがねミュージアムへ。お昼は入場制限があったくらい人が来てたそう。さすが。
駆け足ながら福井の伝統産業をぐるっと回った。つもりやったけど、漆器を忘れてた。

先週の大雨で嶺南への道が全部封鎖されていたが、高速の登りだけ復活していたのでなんとか関西方面へ。
滋賀の長浜へ。湖岸のホテル、ホテル&リゾーツ 長浜にチェックインして、夕食は黒壁スクエアにて近江牛づくし。すっかり店が閉まっていて焦ったけど、いいお店が空いてた。

長浜黒壁スクエア散策。すっかり暗くなっていたので店は全然開いてなかったけど、雰囲気はいい。かなり久しぶりに来たけど、ゲストハウス的なところが増えたな。泊まってくれる客がいるのはいいこと。

宿へ戻って、長浜太閤温泉に入る。微褐色微硫化水素臭。鉄分が多いので鉱泉になっている。今日のお風呂も広くてのんびりできる。

2022年8月14日

琵琶湖奥側

琵琶湖を見渡す宿、なんやけど天気はどんより。まあいいや。
宿の前の長浜城など湖岸の公園を散策。

ぐるっと湖西側の高島へ周りメタセコイアの並木へ。見えなくなるところまで続いていて秋じゃなくてもいい雰囲気。
並木の南の端にある並木カフェメタセコイヤへ。コールマンとコラボしているのか、ほぼアウトドアギアでできている。クロワッサン生地のワッフル、クロッフルをいただく。肘掛け付きの椅子もいいな。

高島にも分水工があるとのことで、安曇川円形分水工へ寄る。このなみなみ感がいい。2つに分けているようやけど2つなら円形にする必要あるのかな?

2022年8月19日

Immersive Museum

日美展からの六本木。ここまで晴れてる日にスカイデッキは気持ちいい。

夜は日本橋へ。あまり歩き回ったことなかったのやけど、面白い建築がいくつかあった。

三井ホールでのImmersive Museumへ。印象派の作品をいろんな角度で分解し、角度、色バランスなどが動く動画にして時間とスケールを絵画に加えたもの、6mの巨大スクリーン360度高さと床を使い投影し音楽も合わせて、Yogiboに座って眺めるというもの。印象日の出の川面が揺れていたり、花びらが舞っていたり、うまく没入感が表現されていた。周りに人がいるので時折邪魔には感じるものの、VRゴーグルだと結局正面だけに対して、視界全部が絵画になるので、こっちの方がいい。
また通路には誰も見てないと伸びをしてサボるカイユボットのボート漕ぎのボートを漕ぐ人なんか、実際こんな感じで描いてたのかもと、ただ動画にしたのではなくて、きっとこうだったのではとか、実際に生きてたらさぼるよなとか、絵画に時間を与えるというのを見て楽しめた。

2022年8月20日

熱海・少し三島

熱海のまずは来宮駅まで。めっちゃ天気がいい。

來宮神社へ。熱海の地主として、伊豆の入り口として古くから多く参拝されてきたというだけでなく、ここは大楠がすごい。いろんな量り方があるみたいやけど、環境省の調査で国内第2位の幹周り24mで、樹齢2千年とのこと。巨木は割と山奥で見てきたのに街の近くにもあるとは。境内は巨木を見るためのテラスや、何箇所かのカフェなど今風になっててゆっくりできる。

日航亭大湯の日帰り温泉へ。このあたりは源泉に湯前神社にと熱海の中でもいいお湯が湧いてそうなところにある。明治33年に創業した旅館を使っているので温泉は離れのようなところにある。ナトリウムカルシウム塩化物泉。館内に源泉が2本あり、97度のお湯が1日8万リットル自噴していて源泉掛け流し、しかも総成分量9g/kg、メタケイ酸の量が高く、スペック表だけでも凄さを感じる。これだけ温度が高いながらも加水なしで入れる温度にコントロールされているのもすごいように思う。
男湯と女湯が毎日入れ替わるそうで、もう一つの方は広々とした露天になってるらしい。今度はそちらに行きたいけど、今度は寒い日に行こう。なんせお湯が熱くて、しかも塩泉なので、炎天下にポカポカは厳しい。

熱海七湯の源泉を巡りながら海岸の方へ。

ビーチはかなり戻っている感じで盛り上がっていた。
で、今度はうって変わって近代的な温泉。KKRホテル熱海へ。こちらは断崖の上に立っていて海を180度見渡せる絶景露天風呂が売りなのだが、敷地内で自噴しているナトリウムカルシウム塩化物泉の23g/kgの異常に濃い温泉。濃いのと温度が高いので加水しているとのこと。あまり見ない加水理由。まあ、でも結局は絶景風呂は長湯してしまう。

熱海駅へ。久しぶりに来たけどすっかり近代的。

新幹線の時間が微妙に合わなかったので、在来線で三島へ向かい駅周辺を散策。源兵衛川へ。富士山の伏流水なので年間通じて15度くらいで、川の中に飛び石や木道が整備されているので散歩していて気持ちがいい。

白滝公園も少し立ち寄る。駅前徒歩5分くらいやけど、さすが水の都を感じられる伏流水の水量と、街と近所の方がきちんと整備されているのを感じられた。