2022年5月 1日

岡山鳥取ドライブ - 新見、高梁

早朝から温泉入って三朝温泉散策。橋の欄干にカワセミがと思ったら作り物やった。めっちゃ精巧。

短かったけど鳥取を後にして岡山へ戻ってくる、昨日立ち寄った湯原ダム。大山、蒜山をぐるっと回ってきた感じ。

新見市にある、国指定天然記念物の40m巨石アーチ羅生門へ。展望台からは目線で、遊歩道を降りると見上げる形の2通りで楽しめる。潜るところは落石と豪雨の影響で通行止めになっていた。それでも迫力あっていい。もともと鍾乳洞だったところが崩れてこの部分だけが残ったのだそう。たしかに、鍾乳洞は溶けて造られているのだから、これが成れの果てなのかもしれない。
かなり山奥なのだが車ですぐ近くまで行けてアクセスがいい。

満奇洞(まきどう)へ。450mの鍾乳洞。鍾乳洞までかなり登らないといけなかったり、鍾乳洞入るや否や屈んで歩かないといけないところが続いたりとどうなることやと思ったけど、その奥には広い空間があり、棚田のようなリムストーンに石柱、つらら石、最後には断層までがみられLED照明でカラフルになっているのがなくても十分楽しめるところ。

高梁市(たかはしし)の吹屋集落にあるベンガラ色の街並みへ。ここも日本遺産「ジャパンレッド発祥の地」。
まあまあの山道をひた走ると突然出てくる吹屋の集落。いきなり赤い。おー、とテンション上がるも、お腹すいたので町屋を改装した地元食材にこだわったお母さんのおばんざいランチのお店、カフェ燈(あかり)へ。見た目同じような山菜でも全然違う、素材それぞれを生かした調理に感動。お店のお母さんが、どう食べられる?と何度も確認にこられたりすごいアットホーム。こちらは泊まることもできそうで泊まってみたかった。
ベンガラの集落散策。宿場町という感じながら、やはりベンガラ色が独特な雰囲気。といっても朱と違い褐色よりで親しみのある雰囲気がいい。

7年の保存修理期間を経て先週、一般公開されたばかりの旧吹屋小学校。1873年に開校して2012年まで使われていたそう。小学校の歴史だけでなく、吹屋の歴史や文化を発信する地域の新たな拠点として使われるとのこと。
教室や講堂に教材の展示だけでなく、小学校で毎年作られていたカレンダーやVRゴーグルなど使って、かつて小学校ではこうだったとか、ベンガラの作成方法なども学べる。なおVRには、同じ日本遺産の構成要素の備中神楽の東京ホテイソンが解説。
役場とも道の駅とも郷土館とも違う、もともと人が集まっていたところに再び集まる場所として開かれるというのはほんとにいい。

ベンガラ館へ。ベンガラを作っていた工場を復元したところで一通りの工程を見ることができる。
ベンガラの集落。こんなにいいところが残っているのは知らなかったし、みんなで守っているというところがよくわかり幅広く楽しめした。

2022年5月 2日

岡山鳥取ドライブ - 高梁、岡山、倉敷

現存12天守のなかで日本一高い標高430mにある山城の備中松山城へ。
5合目まで車で登り、バスに乗り8合目まで上がり、さらにひたすら登ること20分でようやく到着。ちらちら高梁市街を見下ろせる絶景ポイントがある。店主は、ただでさえ高いところなのにさらに垂直に伸びるかのような石垣が複雑な形で建てられていて山城って感じ。
お城自体は小さいが、それでも改修があったとはいえ鎌倉時代からの現存天守。歴史をどっしり感じられる。

総社市の鬼ノ城跡(きのじょう)へ。こちらも日本遺産。こちらはかなり近くまで車で行けるが、最後の3kmはすれ違い困難な道が続く。酷道よりは離合ポイントがあるが、けっこうな人気スポットなのでどんどん対向車が来きてたまにはバックしながらでなかなかに大変。
歴史書には残ってないが、大和朝廷によって国の防衛のために築かれたとされる山城。角楼跡や城門跡が復元されているのだが、なにより総社市を見下ろす絶景がすばらしい。あの豪雨から完璧ではないんやろうけど、ちゃんと復旧したのやなとも感じられる。アクセス大変やけどかなりおすすめ。

岡山市の吉備津神社へ。これまた日本遺産。備中国一宮で国宝に重文が目白押し。で、なんといっても400mの回廊。瓦葺の木造のながーい屋根が、境内が高い位置にあるのでスロープになっていて竜のようなうねりがあって見た目もいいし、高低差があるから歩いていてゴールが見えないのもあって楽しい。ゆっくり歩きたくなる。

倉敷駅近くにあるお好み焼きの凜空さんでカキオコいただく。こちらのオリジナル倉敷焼きを頂こうかと思ったけど、やっぱ目が逝ったカキオコをいただく。贅沢な感じでいい。
鷲羽山展望台へ。すっかり遅くなって真っ暗になったけど、逆に花火やっててよかった。瀬戸大橋のライトアップもいい。今日の宿は水島コンビナートの端。工場萌えれるかと思ったけど、やっぱり丘からだといいスポットがない。

岡山鳥取ドライブ - 備前、児島、岡山

宿はアルカリ単純泉の岡山桃太郎温泉で、今日も温泉に入れて良い。
宿と隣の造船所が提携しているのか、無料で造船所見学会があるそうでかなり惹かれながらも、今日は行きたいところが決まっているので周辺ポタリングだけにしておく。

一気に東へ進み牛窓へ。とりあえず牛窓神社。海から階段を登っていくと森に入り抜けたところがまず絶景。エーゲ海かと言われるとうーんやけど、ここはここでおだやかな流れと色合いがいい。
牛窓神社には、電動バイクの充電旅で来られた跡があった。本当最近よく見る。オリーブ園まだ開いてなかったので先を急ぐ。

北上し、備前市の旧閑谷学校へ。ここも日本遺産。江戸初期に建てられた日本最古の庶民のための学校。まだだれもいない国宝の講堂に寄れた。外見は備前焼のように釉薬を使わない赤みのある瓦で、ちょっと南国風に感じる。中に入ると、内側の部屋とぐるっと一周の廊下なのかこれも部屋なのかに分かれている。内側は漆塗りの床になっていて、こちらの生徒さん以外は入れない。漆が落ちるから素手で触ってはいけないそう。で、その床が全面漆工芸品なみにピカピカですばらしい。生徒さんたちが磨いているのだそう。庭からの光が反射する感じがとってもいい。丸い柱もとても立派で丁寧に作られているのがすぐわかる。
また、学校を囲っている石壁(石塀と書いてあった)もすごい。まず高さも幅も2mほどあり高いし分厚いし。中に細かい石、外に大きな石が隙間なく積み上げられていて城の城壁のよう。上面にゆるいRがついていてかまぼこのようになっていて、やわらかい印象に見える。いかにも大変そうなこの石塀がぐるっと765mも続いているのだそう。よく作ったな。とにかく目に入るものみな技術がすごい。
旧校舎は資料館になっていて閑谷学校の歴史から文化財などの展示と解説がある。

今回の目的の一つ備前焼。伊部地区が備前焼の集落になっている。まず伊部駅自体が駅と気がつけないくらい産業会館になっている。で、その向かいに備前陶芸美術館があるのだが、今日は休み。ま、わかってたけど。
駅周辺に工房が集まっており、開いてる工房を見て回る。釉薬を使わないので派手さはないが飽きが来ないのが特徴とのことだが、なんといっても火襷がとてもいい。で知らなかったのだが青備前。同じ土で特に薬品も使わず、焼成終了時に炭を入れて還元して色が変わるそうだけど、素地の鉄分量しだいもありなかなか狙って作れないそう。偶然的なものもあってさまざまな色合いになるのだが、くすんだ感じと火襷の色合いが一目惚れの茶碗を見つけて迷わず購入。他に定番の火襷の小皿とデミカップを購入。もう満足。
伊部駅にあるカフェUDOでオープンサンドをいただく。レトロなおちついた雰囲気のお店に、備前焼の器に、本格コーヒーと最高。

ふたたび西に戻り、もうひとつの目的だった児島でジーンズを買う。
まずは駅に寄ってみる。改札からキオスクからデニム柄でテンション上がる。で、ジーンズストリートは歩くにはちょっと離れているところにあり、ちょっと不便かなと思ったが、ちゃんと意味があった。もともと児島は繊維の町でジーンズメーカーも多く、そのメーカの販売店をかつて栄えた味野商店街の空き店舗に集めて、賑わいを再生させようとの「児島ジーンズストリート」構想ということらしく、場所ありきとのこと。
400mほどの間に40店舗ほどのジーンズメーカーのショップが並んでいるのだが、そういうメーカーが自社ブランドで店舗を出しているので、それぞれ生地からして個性あるデニムを使っているのもあって、商店街の小さな洋品店のような小さなお店も見逃せないし楽しい。こういう地域活性もあるんやな。ジャケットを買ったお店なんか、GWやからバイトくんがいないのか、工場で縫製しているお母さんが販売もされていて、ほんとにここで作られているんやなと感じたり、アットホームなところがよかった。
ジーンズ買おうとしても、たいていふくらはぎが入らなくなるのだが、さすが直売店ということもあってサイズが豊富で、ぴったりのものが即見つかって即購入。いやー満足。

まだ明るいので、朝スルーした海を見下ろす丘で、なぜか奇岩のようなモニュメントが点在している王子が丘に登る。

宇野港が近いと知り、瀬戸内国際芸術祭2022の宇野港の会場の作品を見て回る。以前瀬戸内国際芸術祭に来た際にはここは船の乗り換え時間が勝負だったので見ている時間がなかったのでちょうどよかった。
今普通に使われている宇部駅まで作品に変えられているというのが面白かった。

すっかり暗くなってから、今日の宿の岡山市へ。
宿近くの地下広場や商店街と気になるところがありつつも、路面電車「おかでん」で岡山駅へ。おかでんは、国内で最小規模とのこと。全てにおいてレトロでギシギシしながら走るのとか懐かしい路線。岡山駅ビルの全農の地産地消レストランみのるダイニングで岡山三昧のをいただく。
岡山駅前にはピーコック型の噴水に桃太郎像に気になるものがいろいろ。
帰りに見た「岡山城工事中」の看板は、閉館中ですみません、というのではなくて、おたのしみに、という感じがあってインパクトがあった。こういうのがいい。

2022年5月 3日

岡山鳥取ドライブ - 岡山、日生

岡山市ポタ。岡山城近くの住宅街に突然あたらわる岡山神社。1500年代に岡山城本丸から遷されたということもあってかコンパクトながらも岡山総鎮守。本殿は焼失して再建されたものの紋は江戸時代から残っているとのこと。
また、本堂前には現代アート作品のダン・グラハム《木製格子が交差するハーフミラー》が常設されている。岡山でも過去2回芸術祭開催されているが、それよりも前に作られていて、芸術祭開催の立役者になっていそう。
また、干支の巨大絵馬は立体的でこれもアートな感じ。
旭川に出る。ここまでビル街だったので一気に開けて岡山城に後楽園にみわたせるいいところ。

後楽園へ。とりあえず広いので外周から回る。さっそくタンチョウが飼育されているケージが出てくる。
中央の広大な池のあるエリアへ。とにかく広い芝生エリアなのだがとてもあざやかな緑。冬に芝焼きが行われているそうで、この広いエリアでいつでも均一で綺麗に見られる。とても気持ちがいい。水生植物に茶園もあり、旭川からの水の引き込み、庭深山をみたてた高いところ皮流れる水など、土木技術が引き継がれているのがわかるところ。

岡山城は工事中。外から見て川沿いのいい場所に立っている。登ってみたかったな。
街の方に戻り、商店街など回る。アーケードが東西と南北方向に合わせて2kmもあるそう。長いアーケードは見ていていい。

楕円のガラス張りホールが印象的な安藤忠雄建築の信用金庫、1階部分が剥き出しの柱で支えられている前川國男建築の天神山文化プラザなど見て回る。
また、印象的なのは西川用水をはじめ、街の中の水辺の公園の緑地や橋。駅前にもあったが噴水がやっぱおもしろい。
岡山市は水路にアーケードに名建築に、繁華街のポタリングがとてもいい。

こうなったら東の橋にもいくぞ、ということで岡山の東の橋の港町、日生(ひなせ)へ。まずは展望台のみなとの見える丘公園へ。入り組んだ日生諸島の多島景と橋が見渡せる。天気がいいのもあってこれまたいい。
港の方に回る。カキオコ屋 暖里(ゆるり)さんで、今日もまたカキオコをいただく。こちらはや台風のお店になっていて外でもいただける。カキオコベースで何種類かあり、モダン焼きの牡蠣増量でいただく。ボリューミーで満足度高い。
展望台から見えていえた、備前♡日生大橋(文字化けが気になるが正式名称らしい)で鹿久居島へ。大きめの島だが急斜面だけなのかあまり手が入っていない。さらに外海側の頭島へ渡る。こちらは小さな島ながら集落がありレストランなどのレジャーが多い。

文化を感じられそうなスポット回れるだけ回ってみた。国内であまり寄れてないところまだまだあるので、この機会にもっと回っていこう。

2022年5月 5日

兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産 -展

岡崎までポタリング。晴天なのもあって気持ちがいい。

リニュアルして初めての京都市京セラ美術館。地下エントランスのスロープが新設されショップなどが地下にできたことで自由に入れる中央ホールなどができていて、見た目の印象は大きく変わっていないが利用する点では大きく変わっていた。日本庭園も以前は庭園があっても裏にある感じで見ることもなかったが、積極的に散策したり見られるように適度にものが減って見る庭として作り替えられていた。作品だけでなく美術館自体を見るもの、立ち寄るところとしてコンセプトがガラッと変わったのが感じられてとてもいい。

兵馬俑と古代中国~秦漢文明の遺産 -展へ。思ってたより規模は小さいながらも、目の前でホンマもんが見られるのがよかった。現地でもこんな近くで観られないとのことで、とにかく背が高いし、顔が一つ一つ違う、色がついていたのだなというもの感じられ、博物館的な展示とは違ってよかった。なお、このあと静岡に来るのだそう。まあいか

2022年5月14日

新茶買いに

今年も新茶買いくるっとドライブ。
きみくら へ。で、抹茶ガトーショコラと抹茶をいただく。

御前崎でカツオいただき、ちょこっと散策。

竜洋公園にも寄ってみた。久しぶりに寄ったら海岸堤防の工事でけっこう見た目変わっちゃたけど、まあこれはこれでいいか。

2022年5月21日

越後妻有大地の芸術祭2022-1

一年延期になった越後妻有大地の芸術祭へ。今回は、火水曜日が休みになる代わりに半年開催ということで、新作が揃ってないけど、まだすいてる今のうちに行ってみる。県民割もあるし。
いつもどおり、夜中にスタートして赤城高原のSAで朝食。水沢うどんをいただく。
すでに公開されている新作を中心に道中の作品を見ていく。

昨年の奥能登芸術祭同様、こちらも検温スポットが用意してあり始めに寄る必要があるのだが、まだ空いてないので屋外展示からスタート。
T154「マッドメン」土コンクリートで人の形を作りそれを重ねて作られた休憩所に、T076「モミガラパーク」米のもみ殻をポリエステルで固めたブロックで作られた休憩所的なたてもの、2000年前半に作られた作品ながら、今思うとSDGs的な作品。
N012のかかしの庭。良くのこってるなぁ。

すっかりこの地区の人気スポットになった清津峡渓谷トンネル内の作品、N079「Tunnel of Light」。750mのライティングされたトンネルを抜け、人が少ないうちに水盤鏡に。天気が悪いけど綺麗に水面と天井に景色が写ってた。ちなみに、逆サイドから見るとまったく水鏡じゃなくてコンクリ打ちっぱなしにしか見えない。しかし、あらためて見ても清津峡の地層がすごい。カフェの2階の足湯の作品もやってた。

N028「たくさん失われた窓のために」
N058「清津川プレスセンター」
N101「にほんんに向けて北を定めよ」
すっかりおなじみ。とくに、窓は何度見てもいい。

松之山温泉 ナステビュウ湯の山へ。温泉郷からは少し離れているが、ここは自家源泉の松之山温泉。日本三大薬湯にあがるほど薬効成分が強いナトリウム・カルシウム ─ 塩化物泉。塩分が強く温まるし、殺菌作用も高い、90度超えの源泉なので加水なしのまさに療養泉。微弱石油臭がちょっと苦手かも。露天が断崖の上にあるので景色がいいので、あったまったら椅子に座ってぼーっとしているのがいい。
Y011「峡谷の灯籠」、Y012「松之山の植生を探る」がかわらず松之山温泉郷の入り口にある。

松之山温泉郷。一番奥にY106「ブラックシンボル」スペインでよく見るやつがなぜここに立てようとおもったのかやはち疑問。
湯守どころに足湯があるのだが源泉が80度超えのところ、足湯は適温。

Y052「最後の教室」へ。ここは毎度寄っていてお気に入り。なのだが、目が慣れるまで歩けないほど暗い講堂に、薄暗くノイズだけが響く廊下に、この日は貸切状態やったのでただただ怖い。

越後妻有大地の芸術祭2022-2

一気に北上し、T120他の「うぶすなの家」で昼食をと思ったけど、予約制になったらしい。しまった。
ここに新作のT399「うぶすなの白」白い紙をサイズを変えて同じ形で折ったものを合わせて作られた造形物。白い紙を折るのが神聖なものに見える。

うぶすなの家のさらに奥にあるT134「胞衣 みしゃぐち」土の壁でかこまれた空間。シロアリの塚みたいな感じで整えられていない自然な形をしていて、守られている感じがある。

麓に戻り、前回も見た新明水辺公演の、T112「バタフライパビリオン」、T020「小さな家」,T021「石の魚たち」に、下條駅のT253「下條茅葺の塔」と寄る。10年、20年前からある作品で、重ね重ね、残ってるのが偉い。

旧公民館を改装して作られたT200,T201「妻有田中文男文庫、天の光、知の光」棟梁の田中文男さんの蔵書とともに7色に光る本のインスタレーション。その2階には新作の、T428「農具の時間」。もう使われなくなった農具が吊るされているのだが、農具には野菜の種が埋め込まれており道具で育てる、また、この作品には触れることができるのだけれどもそれは人が合わせるということで人が従うというコンセプトがある。ただただこんな農具もあるんやというのを見るだけでも楽しい。

七和地区の防災センターにたてられたT423「スノータワー」。十日町の人なら誰でも使っているスノーダンプと呼ばれる手動の雪かき「クマ式」を組み上げて作られたタワー。これでこの地域の人が雪に祟ってるのかと思うと力強い。ちなみに溶接や穴を開けて組まれていないので、芸術祭が終わったらバラして中古のクマ式として売られるそうで、予約受付中やった。

芸術祭の拠点、越後妻有里山現代美術館MonETへ。芸術祭が始まって22年の間に亡くなった作家の追悼メモリアルの企画展が期間限定で開催されており、今は本間惠子展。
館内の作品はいくつか入れ替わっていて、とくに、黒いシリコンオイルが天井から落ちているT415名和晃平のForceは、水が落ちるのと違って、太さもさまざまな糸のようにまっすぐ垂れていてなんかずっと見てしまう。

ここにくる時はいつも晴れないので、レアンドロエルリッヒのT352空の池は今回も池の中だけ晴れて見える。

MonET周辺の作品(T317,T309)も見て回る。基本的には変わっていないかな。
ちょっと変な時間になったけど小嶋屋総本店でへぎそばいただく。やっぱりこれ。

そろそろ時間なので、屋外展示のものを見ながら宿を目指す。T067,K107、K113,K034。

今日の宿は、津南町の花とほたる 湯のさと 雪国。時間的に遅くなるかと思って夕食は外していたのやけど、おにぎりを作っていただけた。こういうのありがたい。

2022年5月22日

越後妻有大地の芸術祭2022-3

津南町の花とほたる 湯のさと 雪国。アルカリ性の単純泉。露天が最上階にあり信濃川を見下ろせる。それほど湯量が豊富ではないようやけど、桶風呂だけは源泉掛け流しで用意してあるというところはいいやりかたで好感持てる。とりあえず朝食前に散歩。
館内いろんな作品と書道の掛け軸が多いのだが、全部こちらのお子さんの作品だそう。どれもレベルが高い。

津南のマウンテンパークへ向かう途中にある作品を見て回る。新作はなさそう。マウンテンパーク自体と屋内展示は夏からのようで作品自体は少なかった。

マウンテンパークへの途中にある河岸段丘と信濃川の展望台へ。
標高約450mにあり、信濃川と9段の河岸段丘を一望することができる。ちょうど川が蛇行したところで、段丘も凸になっているところを見下ろせるので、特異な地形を見ることができるいい場所。しばらくいると、ちょうど晴れてきたので、昨夜降った雨の影響でそこらじゅうから水蒸気が上がってきて、あらためて陽の暖かさを感じられた。

津南町の拠点で検温を済ませて、段丘側にある展示を見に行く。竜ヶ窪温泉の地下ゲートボール場に造られた、廃材再生職師の加治聖哉のM079廃材水族館:竜ヶ窪。地域で出た木廃材で造られたサメにタカアシガニに大量の鰯。動きがあって廃材が生き生きと再生されている。

津南町の中心にある苗場酒造の2階に飾られたM073 Invisible Grove〜不可視の杜〜。紙から切り出した植物を吊し、それがゆっくりと動くことで生まれる影の動きも楽しめる。

松代エリアへ。城山をのぼる。以前からある作品によりながら、中腹に新作のD365,D366てをたずさえる塔、手を携える船。人々がお互いの違いを会話できるような平和や共生などを象徴する塔に、世界中の子供の絵で造られた帆をもった船の模型。この作品は、旧ソ連出身で旧作合わせて9点展示されているカバコフの作品で、それぞれ日常の出来事や人々の夢をアーカイブするようなコンセプトになっている一連の作品群の集大成的な作品に見えた。

城山にはとにかく旧作が多い。とにかく登るし暑い。新作も増えるようだが夏かららしい。

山頂の松代城への一般車乗り入れ禁止なのだが、最後の道に入るところでたまたま松代城の担当の交代で通りかかってくれたおじさんが車に乗せてくれて、楽々に登頂。ありがたい。松代城は天守閣を模した展望台として建てられたものとのこと。3階建ての展望台の各フロア全体を用いた作品がある。
1階には今回の芸術祭のグッツのモチーフにもなっているD377憧れの眺望。空間全体が規則的な講師である中で中央のくしゃくしゃに丸められたかのような不規則の物体。やっぱり中央から変えていかなきゃということやね。
2階はD378樂聚第。茶室のような背の低い入り口を入ると金箔の茶室が現れる。絢爛豪華感が高まる。
3階はD379脱皮する時。脱皮する家同様に、削られた床にすわって丸窓から城外を見渡せる。ちょうど風が抜けて気持ちがいい。

能舞台へ戻る。屋外に新作のD359廻転する不在。不要となった自転車を組み合わせた作品で上に登って自転車を漕ぐと作品が動く仕掛けになっている。屋外展示の新作は夏以降らしい。
能舞台の中にはカバコフの新作が4つ。一連のコンセプトがある思ってみると理解が深まる。
以前からあるD058黒板の教室にも、D218引き出しアートが新作で足されていた。こういう足し算の作品もありやな。

能舞台周辺も見て回る。やっぱり新作は夏かららしい。

少し移動して奴奈川キャンパスに。世界をつなぐ系の展示がいくつかあり、新作もあるようやったけど、夏からみたい。

最後に、D143脱皮する家へ。何度来ても裸足で歩き回って気持ちがいい。ただ、宿泊施設として16年も経ってるのでかなり禿げてきていたり、床が抜けてるところがあったりで、かなり痛んでいるよう。ぜひ長く展示できるようにしてほしい。
で、今回は、製作者の鞍掛先生のサインも入っている下駄を購入。星峠の棚田を見て、十日町を後にする。
今回はかなりエリアを飛ばして回ったが、作品が出揃ってからまたくることにする。

燕温泉

十日町から上越へ移動。

7つの温泉地、5つの泉質、3つの湯色の妙高温泉へ。その中で一番標高の高い燕温泉にある、ブナの森に囲まれた燕ハイランドロッジを予約。県道から外れること500mほど建屋が全くないところを抜けた周囲に明かりが全くないブナ林の中にある絵に描いたようなロッジ。道もこの先は除雪されていなくて通行止めで、このロッジに用がある人以外は誰も来ない。しかも今日は他に客がいないとのことで、本当に静か。
部屋からもブナ林が見える眺望の部屋。で、他に客はいないので、学生がスキー合宿で使うんであろうロビーラウンジでもくつろげる。
温泉に入る。燕温泉自体がそこまで温度が高くないが、ここまで雪の中パイプを通して持ってきているのに源泉掛け流しにこだわった半露天風呂は冷泉(慣れるまでは一瞬しか浸かれない)。内湯は循環加温。ということ内湯と露天を往復しながら入るとちょうどいい。寒いけど虫がいないのでそこはいい。
燕温泉は、含硫黄-ナトリウム・カルシウム-炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉で、美人の湯と呼ばれる要素全部入っているトリプル美人の湯。そんななかpH6.4というのもあり、長く入っていても安心。
ちなみに、ここの開業者は日本のスキーの草分け的な宮澤英雄さんとのことで、大学のスキー部の旗・盾もずらっとならんでいた。
温泉はずっと入れるとのことで、夜にもまた入る。
他の客がいないなんてことはそうそうないだろうけど、こんなに静かに過ごせるのはいい。

2022年5月23日

妙高高原温泉三昧

朝4時から温泉。

まだ5時やけど燕温泉といえばの黄金の湯に行かねばと、車と徒歩で向かう。登山ルートに突然現れる野天。野天だけど男女別で入りやすい岩風呂。宿だと分かりにくかったけど白濁した温泉らしい温泉。この日は山の天気は悪そうなので誰も通らず、日の出の時間帯を独泉できて大満足。

黄金の湯のすぐ近くにある惣滝展望台から落差80mの惣滝を眺めたり。もう一つの野天風呂の河原の湯は橋が崩れたそうでよることできず。

ロッジに戻り朝食をいただく。コーヒーが軽井沢の丸山珈琲さんのもので、知り合いだそうで分けてもらってるとのこと。
昨夜は気が付かなかったけど、このロッジが映画で使われたとのことで部屋が残っていたり、ちょっとしたレトロな展示がありそれらを見たり、また温泉に入ったりしてギリギリまで満喫。

すっかり晴れわたり、燕温泉の碑からの次の温泉、関温泉へ。関温泉は旅館のみなのだが、100%源泉掛け流しにこだわっている温泉街。旅館 登美屋さんが日帰り温泉をやってくれて、内湯ながら森を見下ろす眺望風呂。ナトリウム - 塩化物、炭酸水素塩泉で、鉄分を含んでいてよくいう茶褐色よりは赤寄りの色で芯まで温まる。燕温泉からすぐやのに全く違った泉質を楽しめる。

両方の宿でおすすめされた、いもり池からの妙高山と苗名滝を見にまずはいもり池にある妙高高原ビジターセンターへ。妙高がどうやってできたのか、動植物、文化の展示に、地元の方もくつろがれている感じのカフェもある。
いもり池では逆さ妙高山も見られるくらい静かで住宅街近くなのに余計なものが見えないいいところ。ずっとベンチに座ってられる。

苗名滝(なえなたき)へ。駐車場から整備された道を徒歩たった15分で滝の見える展望所へ。柱状節理の岩盤55メートルの落差。雪解けの時期なのもあるやろうけど、ものすごい轟音の水量。滝の始点が大きくUの字に岩盤が削られていて、それもあわせて勢いを感じる。
15分で展望所があったが、さらに滝を目の前にできるところまで行けそうだったので進んでみる。一変してぬかるんだ獣道。距離をちょっとやけどかなり時間かけて到着。さらにすごい迫力。これはいい。
苗名滝の駐車場にあるお食事処 苗名滝苑できのこたっぷりのそばをいただく。なお、こちらでは流しそうめんも楽しめる。

妙高3つ目の温泉、池の平温泉アルペンブリックスパへ。こちらは近代的なお風呂。標高1,800mの妙高山中央火口原南地獄谷の温泉を引いてきている硫黄分を含んだ無色透明の単純温泉。透明なのだけれども露天風呂は源泉の火口付近の黒泥を混ぜた黒い泥風呂になっている。ということで妙高の3色目のお湯。露天はもちろん、内湯も天井が高く妙高の山々を見渡せる眺望風呂なのがいい。こちらは複合施設になっていて、レストランに、広いお土産屋もある。

ここまできたら、赤倉温泉 滝の湯。カルシウム・ナトリウム・マグネシウムー硫酸塩・炭酸水素塩温泉のダブル美肌の湯。少し古い感じの施設ながら広い露天岩風呂がいい。ちなみに赤倉は学生時代にスキーしにきたところ。

7箇所ある温泉のうち主だった泉質の4つ回った。1箇所の温泉地でいくつかの種類の温泉を楽しめるところはこれまでもあったが、車での移動が必要な距離ながらも妙高は全く違った成分と色の泉質を楽しめる、まさに温泉の聖地を感じられた。

まっすぐ帰ろうかと思ったが、善光寺で7年に一度の前立本尊ご開帳ということで寄ってみた。まあまあ人が多かったけど、コロナ対策取れるだけとったよという印象。
善光寺はちょこちょこきているが、参道のオシャレ度がまた上がったように見える。

諏訪湖での夕日が綺麗やった。んー、新潟は遠い。