2022年5月 2日

岡山鳥取ドライブ - 備前、児島、岡山

宿はアルカリ単純泉の岡山桃太郎温泉で、今日も温泉に入れて良い。
宿と隣の造船所が提携しているのか、無料で造船所見学会があるそうでかなり惹かれながらも、今日は行きたいところが決まっているので周辺ポタリングだけにしておく。

一気に東へ進み牛窓へ。とりあえず牛窓神社。海から階段を登っていくと森に入り抜けたところがまず絶景。エーゲ海かと言われるとうーんやけど、ここはここでおだやかな流れと色合いがいい。
牛窓神社には、電動バイクの充電旅で来られた跡があった。本当最近よく見る。オリーブ園まだ開いてなかったので先を急ぐ。

北上し、備前市の旧閑谷学校へ。ここも日本遺産。江戸初期に建てられた日本最古の庶民のための学校。まだだれもいない国宝の講堂に寄れた。外見は備前焼のように釉薬を使わない赤みのある瓦で、ちょっと南国風に感じる。中に入ると、内側の部屋とぐるっと一周の廊下なのかこれも部屋なのかに分かれている。内側は漆塗りの床になっていて、こちらの生徒さん以外は入れない。漆が落ちるから素手で触ってはいけないそう。で、その床が全面漆工芸品なみにピカピカですばらしい。生徒さんたちが磨いているのだそう。庭からの光が反射する感じがとってもいい。丸い柱もとても立派で丁寧に作られているのがすぐわかる。
また、学校を囲っている石壁(石塀と書いてあった)もすごい。まず高さも幅も2mほどあり高いし分厚いし。中に細かい石、外に大きな石が隙間なく積み上げられていて城の城壁のよう。上面にゆるいRがついていてかまぼこのようになっていて、やわらかい印象に見える。いかにも大変そうなこの石塀がぐるっと765mも続いているのだそう。よく作ったな。とにかく目に入るものみな技術がすごい。
旧校舎は資料館になっていて閑谷学校の歴史から文化財などの展示と解説がある。

今回の目的の一つ備前焼。伊部地区が備前焼の集落になっている。まず伊部駅自体が駅と気がつけないくらい産業会館になっている。で、その向かいに備前陶芸美術館があるのだが、今日は休み。ま、わかってたけど。
駅周辺に工房が集まっており、開いてる工房を見て回る。釉薬を使わないので派手さはないが飽きが来ないのが特徴とのことだが、なんといっても火襷がとてもいい。で知らなかったのだが青備前。同じ土で特に薬品も使わず、焼成終了時に炭を入れて還元して色が変わるそうだけど、素地の鉄分量しだいもありなかなか狙って作れないそう。偶然的なものもあってさまざまな色合いになるのだが、くすんだ感じと火襷の色合いが一目惚れの茶碗を見つけて迷わず購入。他に定番の火襷の小皿とデミカップを購入。もう満足。
伊部駅にあるカフェUDOでオープンサンドをいただく。レトロなおちついた雰囲気のお店に、備前焼の器に、本格コーヒーと最高。

ふたたび西に戻り、もうひとつの目的だった児島でジーンズを買う。
まずは駅に寄ってみる。改札からキオスクからデニム柄でテンション上がる。で、ジーンズストリートは歩くにはちょっと離れているところにあり、ちょっと不便かなと思ったが、ちゃんと意味があった。もともと児島は繊維の町でジーンズメーカーも多く、そのメーカの販売店をかつて栄えた味野商店街の空き店舗に集めて、賑わいを再生させようとの「児島ジーンズストリート」構想ということらしく、場所ありきとのこと。
400mほどの間に40店舗ほどのジーンズメーカーのショップが並んでいるのだが、そういうメーカーが自社ブランドで店舗を出しているので、それぞれ生地からして個性あるデニムを使っているのもあって、商店街の小さな洋品店のような小さなお店も見逃せないし楽しい。こういう地域活性もあるんやな。ジャケットを買ったお店なんか、GWやからバイトくんがいないのか、工場で縫製しているお母さんが販売もされていて、ほんとにここで作られているんやなと感じたり、アットホームなところがよかった。
ジーンズ買おうとしても、たいていふくらはぎが入らなくなるのだが、さすが直売店ということもあってサイズが豊富で、ぴったりのものが即見つかって即購入。いやー満足。

まだ明るいので、朝スルーした海を見下ろす丘で、なぜか奇岩のようなモニュメントが点在している王子が丘に登る。

宇野港が近いと知り、瀬戸内国際芸術祭2022の宇野港の会場の作品を見て回る。以前瀬戸内国際芸術祭に来た際にはここは船の乗り換え時間が勝負だったので見ている時間がなかったのでちょうどよかった。
今普通に使われている宇部駅まで作品に変えられているというのが面白かった。

すっかり暗くなってから、今日の宿の岡山市へ。
宿近くの地下広場や商店街と気になるところがありつつも、路面電車「おかでん」で岡山駅へ。おかでんは、国内で最小規模とのこと。全てにおいてレトロでギシギシしながら走るのとか懐かしい路線。岡山駅ビルの全農の地産地消レストランみのるダイニングで岡山三昧のをいただく。
岡山駅前にはピーコック型の噴水に桃太郎像に気になるものがいろいろ。
帰りに見た「岡山城工事中」の看板は、閉館中ですみません、というのではなくて、おたのしみに、という感じがあってインパクトがあった。こういうのがいい。