2022年5月22日

越後妻有大地の芸術祭2022-3

津南町の花とほたる 湯のさと 雪国。アルカリ性の単純泉。露天が最上階にあり信濃川を見下ろせる。それほど湯量が豊富ではないようやけど、桶風呂だけは源泉掛け流しで用意してあるというところはいいやりかたで好感持てる。とりあえず朝食前に散歩。
館内いろんな作品と書道の掛け軸が多いのだが、全部こちらのお子さんの作品だそう。どれもレベルが高い。

津南のマウンテンパークへ向かう途中にある作品を見て回る。新作はなさそう。マウンテンパーク自体と屋内展示は夏からのようで作品自体は少なかった。

マウンテンパークへの途中にある河岸段丘と信濃川の展望台へ。
標高約450mにあり、信濃川と9段の河岸段丘を一望することができる。ちょうど川が蛇行したところで、段丘も凸になっているところを見下ろせるので、特異な地形を見ることができるいい場所。しばらくいると、ちょうど晴れてきたので、昨夜降った雨の影響でそこらじゅうから水蒸気が上がってきて、あらためて陽の暖かさを感じられた。

津南町の拠点で検温を済ませて、段丘側にある展示を見に行く。竜ヶ窪温泉の地下ゲートボール場に造られた、廃材再生職師の加治聖哉のM079廃材水族館:竜ヶ窪。地域で出た木廃材で造られたサメにタカアシガニに大量の鰯。動きがあって廃材が生き生きと再生されている。

津南町の中心にある苗場酒造の2階に飾られたM073 Invisible Grove〜不可視の杜〜。紙から切り出した植物を吊し、それがゆっくりと動くことで生まれる影の動きも楽しめる。

松代エリアへ。城山をのぼる。以前からある作品によりながら、中腹に新作のD365,D366てをたずさえる塔、手を携える船。人々がお互いの違いを会話できるような平和や共生などを象徴する塔に、世界中の子供の絵で造られた帆をもった船の模型。この作品は、旧ソ連出身で旧作合わせて9点展示されているカバコフの作品で、それぞれ日常の出来事や人々の夢をアーカイブするようなコンセプトになっている一連の作品群の集大成的な作品に見えた。

城山にはとにかく旧作が多い。とにかく登るし暑い。新作も増えるようだが夏かららしい。

山頂の松代城への一般車乗り入れ禁止なのだが、最後の道に入るところでたまたま松代城の担当の交代で通りかかってくれたおじさんが車に乗せてくれて、楽々に登頂。ありがたい。松代城は天守閣を模した展望台として建てられたものとのこと。3階建ての展望台の各フロア全体を用いた作品がある。
1階には今回の芸術祭のグッツのモチーフにもなっているD377憧れの眺望。空間全体が規則的な講師である中で中央のくしゃくしゃに丸められたかのような不規則の物体。やっぱり中央から変えていかなきゃということやね。
2階はD378樂聚第。茶室のような背の低い入り口を入ると金箔の茶室が現れる。絢爛豪華感が高まる。
3階はD379脱皮する時。脱皮する家同様に、削られた床にすわって丸窓から城外を見渡せる。ちょうど風が抜けて気持ちがいい。

能舞台へ戻る。屋外に新作のD359廻転する不在。不要となった自転車を組み合わせた作品で上に登って自転車を漕ぐと作品が動く仕掛けになっている。屋外展示の新作は夏以降らしい。
能舞台の中にはカバコフの新作が4つ。一連のコンセプトがある思ってみると理解が深まる。
以前からあるD058黒板の教室にも、D218引き出しアートが新作で足されていた。こういう足し算の作品もありやな。

能舞台周辺も見て回る。やっぱり新作は夏かららしい。

少し移動して奴奈川キャンパスに。世界をつなぐ系の展示がいくつかあり、新作もあるようやったけど、夏からみたい。

最後に、D143脱皮する家へ。何度来ても裸足で歩き回って気持ちがいい。ただ、宿泊施設として16年も経ってるのでかなり禿げてきていたり、床が抜けてるところがあったりで、かなり痛んでいるよう。ぜひ長く展示できるようにしてほしい。
で、今回は、製作者の鞍掛先生のサインも入っている下駄を購入。星峠の棚田を見て、十日町を後にする。
今回はかなりエリアを飛ばして回ったが、作品が出揃ってからまたくることにする。