2022年11月 6日

小樽から札幌

今日も小樽散策。ちょっと歩くと歴史ある家が出てくる。

旧手宮線の線路跡を歩く。まず、廃線になってから35年は経っているのにちゃんと周囲が整備された状態で1.6kmの散策路になっている。市が沿線を買い取って整備しているそう。しかも駅舎も復元されている。すばらしい。運河ばかり注目されているのが勿体無い。

運河の北側を散策。まわりはブロック塀の重厚な倉庫が残っている。公園が出てきてちょっと休憩。よく見たら歩道にカラフルなガラスのかけらが埋め込まれている。こういうのいい。

運河の北側は港になっていて個人持ちや観光クルーザーが並んでいる。そんななかシンボル的な北海製缶の工場兼倉庫の佇まいが異彩を放って見えた。100年近く埋立地に建てられた4階建の鉄筋コンクリ。老朽化で解体に危機になっているそう。維持できないので会社は解体しようとしたが小樽市がなんとかできないかストップをかけているそう。残せるといいのやけど。

小樽運河の南の方へ。こちらは商店がズラーっと並び観光地感がぐっと増す。その端っこにはルタオ本店がある。ルタオのポップアップストアで冷凍のをたまに買っていたが、ここだと生のドゥーブルフロマージュがいただける。もう全然違ってチーズ感が強い。またこちらのお店は塔があり上に登ると街並みを見渡せるようになっていてこれもいい。

中心地に戻って芸術村を一気に回る。小樽芸術村は銀行や倉庫だったところをニトリが公益事業で運営されている4館からなる美術館の総称。時間がないので早足で。

ステンドグラス美術館。近年イギリスの教会がけっこう取り壊されているそうで、そこで実際に飾られていたステンドグラスが展示されているとのこと。主に19世紀後半のものなのでガラスがまだまだ綺麗なのと、描かれているのも中世の華やかな時代から、近代の大戦までイギリスの歴史が長く見られるというところも良い。

大きな倉庫を改装して作られた西洋美術館。アールデコやアール・ヌーヴォーの照明などのガラス工芸に始まり、実際の部屋を再現するような展示方法で家具や装飾品と共に美術品が展示されているところもおもしろい。

旧三井銀行小樽支店では、銀行の建築がそのまま展示されている。京都などでも見た昔の銀行って感じの吹き抜けで木や漆喰で細部にまで意匠が施された柱のロビーに始まり、よかったのが地下の貸金庫室。絵に描いたような分厚い鉄の壁にとにかく厳重なロックの仕掛けなどもそのまま見られる。

そして似鳥美術館。ステンドグラスギャラリーに始まり、横山大観などの日本画、高村光雲の木彫から岸田劉生、FUJITA、佐伯祐三といった日本人から、少しづつとはいえ、ルノワール、シャガールと有名どころを押さえた似鳥会長のコレクションが展示されている。地方でもこういった教科書で見る名前の作品の本物が見られるというのは地元の人にとっても良いところで、こういうのすばらしい事業やと思う。

小樽から札幌へ。

飛行機の時間まで札幌散策。まずはなんといっても時計台へ。思ったよりビル街の真ん中にありちっちゃく見えてしまうが、場所は少し移設されたそうだけど、ここにこのまま残っているのは素晴らしい。中に入るともともと学校の演舞場(今なら講堂)ということで廃校になった小学校をリノベした施設のような、暖かい雰囲気があって良い。1階は時計台の歴史。2階は講堂になっていて、演奏会や講演会が行われるのだそう。また、時計台の時計の姉妹機が展示されていてどういう仕組みで動いているのかを見ることができる。なかなかおもしろかった。

どうでしょう御殿とか言われちゃてるHTBのビルを見つつ、テレビ塔から大通公園を散策。色づいていていいタミニングでこられた。道庁にご挨拶と思ったら、改装中のようで見られず残念。最後に、すっかりわすれていたスープカレーをいただく。

新千歳空港から名古屋へフライトで戻る。北海道といえば大自然というイメージやったけど、今回はわりと北海道ならではの街歩きを楽しめた。今度は北の方かな。

名古屋着。e-Wingが復活してくれたのが嬉しい。