2021年12月11日

小笠原_父島半日ツアー

午後半日で父島をぐるっと回るツアーに参加。他の方がいなかったのでプライベートツアーになった。贅沢。
ガジュマルや砲台跡の説明聞きつつ、まずは父島北西の先端にあるウェザーステーション展望台。その名の通りで気象用の施設があったところに建てられた展望台。展望台といってもずいぶん広い。高い絶壁の上に建っているので遠くまで見渡すことができ、ここからザトウクジラが見られるそう。

二見港東側の奥村地区は最初に欧米の方が住まれていたとのことでヤンキータウンと呼ばれている(のかヤンキータウンというバーがあるだけなのか忘れた)そう。テニスコートとかの作りがさらにそんな雰囲気がする。
山間部に入ると、さっそく野ヤギの群れに合う。食用で持ち込まれたのだが野生化してしまっていろいろ問題になってきたとのこと。
また、陸上にもかかわらず枕状溶岩が見られ、ここが海底火山からできたのだとわかる。(一方で母島は火山島らしい)

長崎展望台へ。こちらは天然の断崖の上にある。ここからは兄島水道を挟み兄島が見えるのだが、大きな島なのだが無人島(というか入っちゃダメ)という手付かず感が見て取れた。また海の透明度が半端ない。島中に生えているタコの木というのがあるのだがこの葉の繊維から工芸品が作られているそうで、たしかに枯れた葉の面を剥くとなかに繊維状の葉脈(?)があった。
メジロとか固有種のはななども見られた。

さらに島の西側の夜明道路を南に進む。途中、さまざまな動物注意看板が。山羊は山羊だけでなく山羊が落とす崖の上からの落石にも注意だし、ヤドカリは天然記念物だし、なかなか幅広く注意が必要。

夜明山の初寝浦展望台へ。ここの道中に戦時中に建てられた発電所の跡地がある。森の中なのでうまく守られたのか、中に入ることができるくらい原型をとどめている。発電設備はもちろんないが、ガイシが転がっていたり、天井にレールが残っていた。一部壁が壊れていたのだが、爆破された跡だそう。
初寝浦展望台からは西の海を見ることができる。で、ビーチがあり、どう降りるのかわからないがいちおう行けるらしい。
また夜明山の駐車場近くには、もともと麓の学校にあったらしい二宮金次郎像があった。頭がなくなっていてたぶん持っていかれたのだろうけど、すっかりそれで馴染んでしまったので直そうという話は途切れたそう。

中央山の山頂へ。普通に行けるところで父島最高峰とのこと。かつてはここが一番高いと思われていたので中央山と名付けたのだそう。すこし離れたところに本当の最高峰があるが立ち入り禁止。
とはいえ360度ぐるっと父島が島だとわかるくらい全部見渡せるところ。車道から10分だけで辿り着けるいいところ。
景色もだが、ガイドさんもびっくりの車輪梅が満開。で、その車輪梅に蜂が頑張って働いているのだが、ぜんぜん逃げない。動物たちだけじゃなく虫まで人に慣れすぎ。

次の所に行く途中コーヒー農園を通る。日本で最初にコーヒー農園を始めたところで、集団疎開で一旦途切れかけたがまた採れるようになったそう。コーヒーのみがなってるの初めて見た。
ほかにもJAXAの追跡所や、絶滅危惧種の保護用の広大なネットなどなど。

開拓時代に移民のコペペさんんが住んでいたのでそのままの名前がついたコペペ海岸。珊瑚の砂浜になっていて白く、入江になっているので波も穏やかで静かなところ。少し時間が合わなかったけど夕日がとても綺麗やった。あまり人が来てないようなので、動物の歩いた後もいろいろのこっていた。

境浦海岸へちょっと立ち寄って、戦時中に魚雷を受けて航行不能になった沈没船・濱江丸を見る。ほかにも数多くの沈没船があるらしい。
東京都のバス停最東端を見て、ツアー終了。
短時間ながらも車で走れる外周を、各地の展望台に寄りながら、また歴史を感じながら回ることができた。

夕食までお土産物屋さんなどを回る。観光協会の建物の前には鯨を見られたら鯨のぼりが出るそう。
宿で夕食。地魚三昧。