2013年3月22日

オーストリア旅行 -グラーツ 1-

ウィーン マイドリング駅からECで2時間半のところにあるグラーツへ日帰り旅。オーストリア鉄道はネットで予約していたので、駅では予約番号を券売機に入力して発券するのみなので、気が楽。
ウィーンからグラーツ方面へは、一時間に1本出ている。そして、時間帯で料金がちがうみたい。たぶん、空いてる時間は安いって感じ。逆に言えば混んでる時間は高いということで、混雑を分散でき、収入も一定にできる、いいシステムな気がする。

で、安かったので1等車にしたのが正解で、空いていて静かな車両やった。もちろんゆったりすぎるシートも気持ちがいい。席を指定にしていると、座席の上にどこからどこまで予約されているのかが表示されている。ドイツと同じ方式。席に着くなり、この電車の各駅の到着時間や乗り換え情報などがかかれたパンフ(わざわざそんなの作るんや)とキットカットをくれた。ちなみに、雑誌や新聞もいただけるそうだがドイツ語のみ。€10プラスで1等は満足。

近くに座っていたにいちゃんに聞いたら、スロベニアまで帰るとのこと。電車の行き先が「Ljubljana」と書いてあってどこやねんと思ってたら、リュブリャナやった。読めねぇ。まさか国境越えるのんとは思わなかった。さっきもらったパンフを見直してもどこが国境なのかとか書いてない。書くほどでもないくらい、気持ち的にもボーダーレスなんやなぁと実感。首都同士を結ぶ鉄道って良いなぁ。

ウィーンを出てから1時間弱で山岳地帯のゼンメリング鉄道区間に入る。この40km区間に、14のトンネル、16の高架橋、100を超える石橋に11の鉄橋があるそう。それくらいかなりの難所で、150年前に千人の犠牲者を出して建設されたらしい。この路線は世界遺産になってて、途中のゼンメリング駅には世界遺産の碑などがあった。

高架橋はローマ水道橋みたいな多層アーチの橋になってるのだが、まあ、窓の開かない車両からはよく見えない。とにかく山にそって走るのでグラーツ行きの場合は左側に座る方が良い。

途中にこういうイベント的なのがあると飽きなくて良い。

時間ぴったりでグラーツに到着。ヨーロッパの鉄道はルーズとよく聞くが、そんなのにあったことないなぁ。

グラーツは他と同じく中世の町並みを残しつつも、博物館に住んでいるわけではないということで、大まかにキープしつつ新しいものを取り入れていってるとのこと。新しい物好きなんやな。そんなこともあってか、グラーツはオーストリア第二の人口の都市とのことだが、商業の町と言う感じかな。あと、大きな大学があるとのことで学生も多く感じる。
いろいろ京都っポイ街。

グラーツ駅舎の中は、現代アートが一面描かれていて斬新。
駅の地下がトラムの駅になっている。多くの路線がここに集中してるようで、ひっきりなしにやってくる。

グラーツも一日乗り放題券を購入し、旧市街地と反対側に行くエッゲンベルグ行きのトラムに乗る。
住宅街を走る、見るからに地元の人ばかりなトラムに乗って、気がついたら終点。まあ、見事に行き過ぎた。放送で何言ってるのかわからん。で、3駅ほど歩いて戻って、エッゲンベルグ城へ向かう。住宅街を歩くのは、見慣れない生きた風景が見られて楽しい。

エッゲンベルグ城に到着。
オーストリア全土がそのようだが3月はまだシーズンオフとのことで、エッゲンベルグ城の部屋には入れないようだが、お城自体は入れるとのこと。ただオフなのですごく人が少ない。入場料€2なんで、市民の憩いの場的な感じ。そして、ここも世界遺産。

門をくぐり、そのまままっすぐ歩くとお城が見えてくる。ものすごく気持ちいい風景。城の内部はルネサンス様式の回廊。気温は5度とかみたいやけど明るい壁と日差しが南欧みたいな雰囲気。そして誰もいなくて自分の足音が響くのみ。いやー清々しい。
庭にはきっとオンシーズンならいろんな花が咲いてるんだろうなという感じのテーマ別の庭園があったり、まさかのクジャクが放し飼いされていたり。

ここは、本当に良い。期待よりすごくよくって今回一番よかったところやな。
あまり取り上げられてないから世界遺産じゃなかったら来なかっただろうな。

なお、城の四つの塔は四つの季節を、12の門は12ヶ月の月を、365個の窓は1年の日にちを表してるらしい。なんか遺跡みたい。
そして、残念ながら見られなかったけど、日本の屏風「豊臣期の大坂」までもあるコレクションがあるらしい。日本にも豊臣時代の大阪の画なんてないのに。とりあえず日本語パンフには写真が載ってた。

トラムで市街地へ移動。赤褐色の屋根だったり、壁はいろんな色の壁があったり、植物なんかが描かれていたり、商業ビルは表だけ大きなガラス張りだったり。そうそう、イメージ通りのグラーツ。しばらく散歩する。