2010年10月18日

瀬戸内国際芸術祭 豊島

本日は豊島と書いて"てしま"。高速船しかないので混みそうだったので早めに行ったが、すでに行列で始発に乗れず、ざっとこのまま2便目の2時間半待ち。ぬー。が、臨時が出て経由せずに直行便が出たので、到着時間はいい感じの時間に。

豊島は循環バスが無料というところではあるが、まあそれも混みそうなので、電動アシスト付き自転車を借りる。下りでチャージできるやつ。坂が多い豊島だけにアシスト効果大。
最初の作品は、竹林の中の池に浮かぶ、なんだろ。リアルで見ても幻想的。その先の集落にある池には風で揺れる羽みたいなの。見てて楽しい。

この唐櫃地区には人気スポットがいっぱい。豊島美術館も行きたかったが、なんか並ぶ時間がもったいない感じやったので、それ以外をのんびり散歩&サイクリングで回る。特に、薄い石を重ねて作られた石壁が印象的。
そしてここも人気スポットの島キッチン。ブログとかも見ていてぜひ寄ってみたかったところなので混む前に行く。縁側やぐるりと円弧を描く形のテラス席、という見た目もよいが、芸術祭の運営スタッフだけでなくて近所のオバチャンたちも調理されているという、この芸術祭ならではの地域ぐるみ感がとってもいい。この芸術祭のコンセプトみたいなのがここに集約されている感じ。期間終了後も残す方向らしい。

そして、景色はすごくいいが、後で登るのかと思いたくないほどの丘を一気に駆け下り、唐櫃浜へ。こちらは倉庫をそのまま使った展示などがあった。のんびりした小さな港町な街並みもいい。普段はすごく静かなんやろな。

次は5kmほど離れた甲生地区へ。道中は、港のおじいちゃんから自転車で行くのはやめときなと言われたほどの急な上りと下り。アシスト付きでよかった。パワーモードで走ったので一気に充電が減っちゃったけど。途中オリーブ畑や断崖からの瀬戸内海の眺望も見られた。

甲生地区は、ここも海に近いが、石壁の作りなどの様子から島の反対側の唐櫃地区とはまた違った雰囲気。ここでは今はもう使われていない家での前衛的な作品。そんな作品の横にある子供部屋は古いチェッカーズのポスターなんかもはったまま(なのか演出なのか?)とかもあった。浜の堤防にあるボートはなんなのかと思っていたが、パイプが海面まで伸びていて、打ち寄せる波でハーモニカみたいに音がなる仕組みになっていた。ポツンと離れたところにあるコノ作品もおもしろかった。

甲生地区で一番良かったのは、公民館だった建物に、家を解体した際の窓や戸で作られたトンネルを通って入る、「遠い記憶」。このもともとどこかで使われていた窓で作られたトンネルが、なんかタイムトラベルして過去に戻るみたいな雰囲気とか、不自然なものなのに自然と溶け込んだ佇まいが、とってもいい。しばらく眺めていた。

で、島をぐるっと一周した感じで家浦に戻る。港の空き家の内装を改築した「あなたが愛するものは、あなたを泣かせもする」は第一次世界大戦時の船にあった迷彩柄をモチーフにしたカフェがあった。天井、壁、机までも奇抜。外と中とのギャップが凄い。ここでフェリーが来るまでゆるゆる待つ。