2005年8月 6日

松本 -松本 散策、ぼんぼん-

今日の宿ぬのや旅館さんは松本市街地の真ん中の、蔵が立ち並ぶ古い街並みの中町通りにある大正に建てられた旅館で、雰囲気が良い。

まだ時間があるので松本城へ行くことに。松本市を歩いていると、表通りは新しくおしゃれな建物が並び、通りを一本入ると古い街並みが広がるという、うまく調和のとれているという印象を受けた。また信州大学などもあるので大学生向けの店が多く、他にも商業地も広くてよい街やなぁと感じた。
街はすっかり祭り一色で、ちょうちんやら屋台やら参加者らしき方々が集まりだしていた。旅館のおかみさん、履物店のおかみさん、案内所のお姉さん、いろんな人に祭りのことを聞き、松本城併設の博物館で展示を見たりして、テーマソングしかしらなかった祭りについて調査。

・松本には、御神輿を担いで街を回る男の子のお祭り「青山さま」と浴衣にほおずき提灯を持ち街を歩く女の子のお祭り「ぼんぼん」という2つのお祭りがある。
・近年、少子化などの問題で「青山さま」「ぼんぼん」の存続が危ぶまれたが、1975年に現在の形「松本ぼんぼん」になり、毎年8月の第一土曜に開催されている。ここ数年でかなり大きな規模にふくれあがったらしい。今年は31回目。
・松本ぼんぼんでは「連」という単位で踊りに参加し、歩行者天国になっている松本市街地コースを、規定の振り付けで踊りながら練り歩く。なお、今年は過去最多の295連、約2万5000人が参加。コースは合計6キロ以上。それぞれの連がそれぞれのスタート地点から踊り始める。
・連は学校、企業、有志といった団体。参加資格は30人以上の団体で、松本市外からも参加できるらしい。
・踊りにはある程度のアレンジが許されていて、連ごとに個性がある。
・踊りは21分を7セット。その中に5?10分の休憩がある。けっこう激しいので連の最後尾には、飲み物を積んだ台車が付く。
・踊りコンクールも行われ、優勝した連は次の年の松本ぼんぼん本部の特設ステージで踊れる。
・歌詞に出てくる「どっこい どっこい じんじょ」の意味は(少なくとも今回聞いた範囲の人は)誰も知らない。

さて、松本城へ。さすが国宝だけあって、庭や外観はすごくきれいで、城内部で使われている木は年期が入っていて、階段が急だったりと歴史を感じる城だった。城と併設の博物館を見て、東京からの友人達が到着したということで宿に戻る。

宿でうだうだやってると、テーマソングが街中の電柱や特設スピーカから流れる。さらに市街地一面の各店舗へラジオなどのチャンネルを合わせるようにとの放送が入り、さらにボリュームアップ。放送の指示に合わせて街中の大勢の人が動くという、まさに街ぐるみで、ものすごい協力体制があり、街をあげての祭りという感じ。これほどの祭りは少ないんじゃないかな。
雨の降る中18時に開会式典が行われ、一通り挨拶が終わると「Let's GO」のかけ声とともに音楽が鳴りだし祭りが始まる。ステージの上では昨年の優勝連が踊っておられたのだが、さすがうまい。独特の衣装や勝手に踊りをアレンジした連があったりして、そのパフォーマンス(?)を見ているこっちもテンションがあがってくる。
ちょっとぶらついただけでも、通りの向こうの方まで連が連なっており、参加者の多さを感じる。ホント見ていてすごく楽しい。

2回目に雨の他に雷も鳴りだし、2回目終了後しばらく休憩となる。その間に駅前の飲み屋さんに行く。そこのテレビでは当然ながら松本のケーブルテレビでのぼんぼんの中継が映っていて、それを見てると、速報で大雨警報と雷注意報のために松本ぼんぼんが中止となったことが告げられた。練習をしてこられた参加者のみなさんもそうだろうし、俺らもほんと残念。

とにかく、見ている側も楽しめるよいお祭りだった。来年、日が合えばまた来て、ぜひとも最後まで見届けたい。