2023年7月18日

イタリア旅行 フィレンツェ

フィレンツエへ。テルミニ駅から高速鉄道Italoに乗っていくのだが、お約束というか遅延してくるみたい。それはともかく遅延してくるだけに30近くあるプラットフォームのどこに到着するかわからない、もともと端っこに到着する予定だっただけに困る。結局、到着寸前になって逆サイドよりに到着とのことで、おいおいという感じで早足で向かう。
高速鉄道用の線路なので、ローマからフィテンツェの間は止まることなく進む。ローマの街を外れるとヨーロッパらしい広い自然や牧草地が広がるいい景色が続く。で、ローマでの遅れを取り戻しほぼ定刻通りにフフィレンツェ・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅に到着。
ローマもやけどイタリアはターミナル駅をあまり中央駅とは言わないらしく、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会前駅という感じ。名前が長いので乗換案内的なアプリ上では「SMN」で出る。
駅はドイツっぽい質実剛健なカクカクした印象で、コンコースは天井から壁に繋がっているのが印象的なガラス張りでとても明るい。
フィレンツェはこの駅を含む、アルノ川を挟んだ両岸で現在も中心地となっているかつての全長8kmの城壁内側全体が世界遺産。
さて、フィレンツェ散策開始。ちなみに今日はイタリアで記録的な暑さになるそうでローマは42度予報やったけどこちらはどうか。

駅前広場にあるサンタ・マリア・ノヴェッラ教会。基本ゴシックなのだが、あとでバラ窓だけ残して作られたルネサンスらしい正面のファサードが印象的。内部は高さを出したシンプルなゴシック。時間的に早かったので中には入れなかったけど、入り口を開けてくれていたので中も見ることができて良かった。
ちなみに隣は香水などで人気の世界最古の薬局「サンタ・マリア・ノヴェッラ」。

サンタマリアノヴェッラ広場からアルノ川を目指す。橋が要所になるので、その袂の小さな広場ながらも放射状に広がる狭い路地がいい。アルノ川沿いを歩きカッライア橋にサンタトリニタ橋からのヴェッキオ橋へ。

あらためて実際に見てみるとよくこの重いのが支えられているなと感じる不思議なヴェッキオ橋。ちなみに古い橋という意味らしい。
もともと、両岸のヴェッキオ宮殿とピッティ宮殿を繋ぐメディチ家専用の橋だったとのこと。橋の両側の建物があるので、道をまっすぐ来ると橋だとは気がつかないかもしれないくらいのところ。橋の両サイドは商店になっているのだがまだ開いておらず木造のシャッターが閉まっているので日本の早朝の参道みたいな感じ。
ヴェッキオ橋の袂には絵を描いている人が多かったのも印象的。

午後来る予定のウフィツィ美術館(すでに当日券並んでた)を抜け、ヴェッキオ宮殿が印象的なシニョリーア広場へ。ヴェッキオ宮殿は要塞的などっしりしたロマネスク建築で今は市役所になっている。広場には同じくらいの年代の宮殿がいくつかとダビデ像のレプリカはじめいくつかの彫刻も展示されており、いまでもフィレンツェやトスカーナの中心らしい広場になっている。そしてなにより、人が多い。
そしてドゥオモ広場へ向かう。

ドゥオモ広場へ。すでにいくつか行列ができてて出遅れたかと思ったが、一番登りたかったサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂のジョットの鐘楼は幸い空いでたのでさくっと登る。白、赤、緑の大理石で作られたゴシック様式の84mの塔で414段の階段を登る。途中見晴らしのいいポイントがいくつかあり休み休み登れるのもいい。頂上からは、クーポラとほぼ同じ高さなのだが、それ以外はここより高い建物はほぼないので、クーポラ込みのTheフィレンツェな風景を見ることができる。もう絶景。道も昔のままだからかと思うが大きな通りがないので、オレンジ屋の建物がぎっしり詰まっているのがまたいい。

お店が開きだしたんでぐるっと見て回る。この辺りは革製品が有名でとくにカラフルなのが多い印象だが、暑くてゆっくり見てられん。またフィレンツェはTボーンステーキが有名で、レストランの表には肉を吊るしているお店が多いのだが、これも暑くて食べる気になれず、軽い昼食にするなど。

東に進み、サンタ・クローチェ聖堂へ。あまり注目してなかったけど、ここが一番良かった。
イタリアのゴシック建築の代表となっているようで、ファサードが圧巻。
側面から中に入ると、質素ながら優しい光が入る温かみのあるところ。壁面にはフレスコ画に加えてミケランジェロ、ガリレオ、ロッシーニなど歴史上の有名人が多く埋葬されておりその記念碑がありイタリアの栄光のパンテオンとも呼ばれているらしい。他にも資産家のお墓もあり、このフランチェスコ派の教会に財産の一部を寄付するという浄財の考えが広まっていたのだそうで豪華なお墓がならぶ。
主礼拝堂のほかに16の礼拝堂や、中庭に主回廊、かつて食堂だったところは美術館になっていてこちらでも最後の晩餐などのフレスコ画が楽しめる。とくに中庭と主回廊のところがよかった。回廊は広く、芝は綺麗に狩られていて、糸杉?も綺麗に手入れされていて気持ちがいい。回廊というか主礼拝堂自体がちょっと高い位置に作られているのがまたいい。

サンタ・クローチェ聖堂にもうちょっといたかったけど、予約の時間があったのでウフィッツィ美術館へ。ちなみにすでに当日券は売り切れていたよう。買ってきて良かった。
フィレンツェの支配者だったメディチ家のコレクションを展示されているので中世ルネッサンス期の絵画、彫刻が展示されている。ちなみにウフィツィはOfficeの意味で、元は当主が公務を行うために建てたのだそう。今は国立美術館になっている、
建物はU字になっていて、内側に廊下があり主に彫刻が、外側に約100の部屋がありそちらには主に絵画が展示されていて、主に宗教画や神話をモチーフにしたもの、肖像画が、随時2000点の作品が展示されている。数だけでなく質も高く、ダビンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、カラヴァッジオ、それぞれの代表作が所狭しと並んでいるなどで、昨日ヴァチカン美術館行ってきたところだが、まったく劣らない。いくつか名画と呼ばれるのを見逃してしまっているやろなというくらい目白押し。
他にも、南側の画廊からはヴェッキオ橋が見えたり、北側にはオープンテラスのカフェがあったり、行きそびれたが肖像画の回廊もあったらしい。余裕があれば一日かけたいところ。

最後に、サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂の中に入るが、入るまで30分くらい並んだ。
石積み建築のドームとしては世界最大。白大理石の外装がイタリアゴシックとルネサンス的で、中は質素で明るい。とはいえ、青銅の大きさでは世界4位の大聖堂で圧巻。

時間あれば、ピッティ宮殿に別の世界遺産でもあるボーボリ庭園、アカデミア美術館にも行きたかったが、ま、それくらい行き残したところがあってもええやろう。