2022年4月30日

岡山鳥取ドライブ-美作、奈義、蒜山

都道府県一通り泊まったので、この先はちゃんと回りきれてないところを回っていこうと、まずは岡山と鳥取へ。
夜中からドライブ開始し、7時に、中国道から岡山に入り美作エリアへ。中国地方きってのいで湯、湯郷温泉へ。1200年前から湯治の湯として親しまれている歴史ある温泉。少し早く着いたので、温泉街を散策。源泉を中心に、いで湯とおもちゃとスポーツの街とのことで、博物館などもあるが、朝早いので湯神社などを回る。日帰り温泉施設、湯郷温泉の元湯「湯郷鷺温泉館」が8時にオープン。ありがたい。内湯露天共に広くて綺麗なところ。ナトリウム、カルシウム塩化物泉で、少し泡のある柔らかい優しいお湯で長く入ってられる。
とりあえず長距離運転からの復活。でも、旅行はまだまだスタート。

湯郷から30分もかからないくらいの、美作の北側の那岐山麓の奈義町現代美術館(NagiMOCA)へ。ここは、3組のアーティストに巨大な現代アート作品を依頼し、空間が作品となるように設計された建物で構成されている。つまり永久に同じ作品を展示するという割り切り。また、その建築の軸になっている線が那岐山からの道や陽の光など、奈義町の地形も考慮されている地域密着。しかも1994年に建てられたとのことで、現代アートのある街の先駆けにもなっていて、公共建築としては世界初だったそう。
開館と同時に入り、長らく見たかった、円筒形の展示室の荒川修作氏とマドリン・ギンズ氏の枯山水の日本庭園とシーソーなどの遊具がが丸くて傾斜した筒に沿って作られた作品を独り占め。庭が競り上がった感じにさらにかなり傾斜のついた筒なので歩いていて平衡感覚が全然取れない。加えて、ノスタルジーさが半端ない遊具と色使いと自然光。しばらくベンチに座っているだけでもいろんな感覚が入ってくる体感が心地よかった。この展示室は南北線に合わせて作られた「太陽」と名付けられており、次の展示室は中秋の名月の午後10時の方向を指す「月」。三日月のような先の尖った真っ白の展示室に庇のような造形物が展示されていて「休」がテーマなのだそうで、大理石のベンチに腰掛けてみる、のだが、それよりもこの部屋の反響が面白くてそちらで遊んでしまう。
そしてエントランス付近に那岐山への向きに造られた展示室「大地」には宮脇愛子のうつろい。ハラミュージアムアークなどでも見た、シリーズ。ステンレスのワイヤーで造られた弧の作品。屋外にあるので微妙に揺れたりする。水面から生えている屋外と、黒い丸石の屋内に作品があり、時間、色、空気感、いろんなうつろいを感じられ、シリーズ作品ながらここならではの楽しみ方ができる。
3作品だけではなく、こちらには図書館と企画展用のスペースもあり、この日は児玉知己の鮮やかで力のあるCOSMOS展。うねうねした模様に強い色使いで、じっと見ていると動き出すような錯視効果もある作品。
長らく気になっていた近代美術館。作品と建築の一体感があって体感型として大満足。しかし、これを1994年の段階で町として作った奈義町がすばらしい。

一路西へ走り、露天風呂番付西日本の横綱、湯原温泉へ。大山、蒜山火山のマグマから湧いて出た毎分6,000リットルが自噴している。河原の渓谷にある小さな温泉街だけに、お湯のほとんどがそのまま川に流れていっているとう贅沢なところ。
湯原ダム下の露天砂湯へ。公共の共同露天でもう露天風呂というよりは外。
開放感あるが、アルカリ性単純温泉で優しいお湯ながら、ちょっと落ち着かない。でもまあ、この豊富な湯量は十分楽しめた。
湯原温泉街は小さいながらも旅館、食事処など温泉街として充実していていた。

真庭町の蒜山高原にある GREENable HIRUZENへ。
真庭市と阪急阪神百貨店が共同で立ち上げた、行政、建築、ファションなどとつながるブランド「GREENable」の発信拠点として造られた環境省地域循環共生圏の施設。自然との共生ということで、木をふんだんに使った隈研吾建築。真庭市蒜山ミュージアムでは、41世紀の蒜山博物館柴川敏之展。現代のいろんなものが2000年後に発掘されたらという作品展。縄文時代の発掘物からどういう生活をしていたかを想像するように、今のものがこうやって発掘されたらどういうふうに見えるのやろかという、この施設のサスティナブルというテーマにぴったりな展示。いろいろ考えさせられるものがある。ちゃんと意味のあるものを作っていきたい。
蒜山高原をぐるっと回りながら、鳥取の大山を目指す。