2016年3月24日

長崎市 長崎市街

初の長崎へ。
新幹線で、博多に。ここまでは8年ぶり。
ここからカモメ号で長崎を目指す。九州らしいかっこいい特急。前席のヘッドレスト部分には切符入れが付いてて便利。でも検札こなかった。
で、博多から約二時間で長崎駅に到着。長崎駅は完全に終着駅なので、全ホームが車止めになってる、JRでは初めて見たかも。ヨーロッパの主要駅みたいでかっこいい。
駅でトラムの1日乗車券購入。説明してくれはるお姉さんの方言がすごくいい。

まずはやはりご挨拶からということで、路面電車に乗って市内を北上し、平和公園へ。
まずは南側の原爆落下中心地公園。その名の通りの公園。殉難者の名簿を収めた碑、溶けたガラスなどが含まれる当時の地層、爆風で破壊された浦上天主堂の壁の一部などがある。こちらはあまりテレビなどで見たことなかったなぁ。
北側の丘にはよくテレビで映る、平和祈念像に平和の泉がある。その他にもへ回各地から送られた多くの平和を象徴するモニュメントが並んでいた。
中心地の碑、祈念像が指差す上、よくある感想やけど、今日本当に青い空がただただ広がっているのも特別に感じられる。

次は、地図上ではそんなに遠く無いカトリック浦上教会へと平和祈念像の裏から公園を後にすると、早速長い階段とその奥に坂の上にレンガ造りの教会が見えた。早速、これが長崎の坂かと感じた。
もともと東洋一を目指して建てられたということもあり、日本の教会としては大きいし、ステンドグラスの青の濃さがいい。
丘の上に立っているという立地がヨーロッパの教会と違って、日本の神社っぽい街を見渡して守っている感じが印象的。
再びトラムにて、せっかくなので来た時と違う電停から長崎市中心地へ。

出島電停で降りる。
出島だったところはもうないのだけど、跡地が街の雰囲気を残しながらの資料館になっていた。
出島ができるまで、外国との特にオランダとの貿易品やオランダ商人の生活など一通り学習できる。で、最後に出島のジオラマが屋外展示されていた。
建物の雰囲気も合わせて楽しめるところ。

長崎市中心地を点在する名所を結ぶように歩く。
眼鏡橋。こんなに街中とは思わなかった。重文ととなっている日本最古のアーチ式の石橋ということだけども、ごく普通に市民が使う橋という文化財化していないのがいい。
眼鏡橋だけではなくその前後にかかる橋も同じようにいい感じやった。

オランダ坂へ。さてどこがオランダ坂なのかという感じやったけど、オランダの方が住んでいた居留地が上にあって、オランダさんが登る坂ということでオランダ坂と呼ばれるようになったそうで、この辺の坂道は幾つかがオランダ坂になってた。
坂の上から街を見下ろしたり、道中の石組みや煉瓦積みが思ってた長崎って感じのところやった。

そのまま進むと路面電車の終点に出た。ちょいちょい地図を確認しないと現在地がさっぱりわからなくなる。

斜行エレベータを使って、グラバー邸がある山に登る。すごい便利。市民の足なので無料なのもいい。
で、せっかく登ったのに坂道につられて階段を降りる。元の地形そのままなのか手作り感のある、段差や傾きがまばらな階段や坂に入り組んだ分かれ道と、長崎のイメージ通りの道。
降りたところに洋風建築として初の国宝に成った大浦天主堂がある。さすがの観光地で人が多い。ヨーロッパの教会と比べるとそれはそうなんやけど、あのご時世に建てたものが戦争もくぐり抜けて、という意味を考えると重みを感じる。
禁教令廃止後に作られた神学校が、長崎におけるキリシタンの資料館になっている。建物も日本の素材で西欧技術を用いて建てられていて面白い。

グラバー園へ。門をくぐってから、エレベーターで一番高いところまで登り、下りながら順番に見て回るという感じ。
グラバー邸を始め元々建っていた邸宅から、移築された建物もある。世界遺産に登録されているの、旧グラバー邸のみとのこと。
家主がどのような人であったのか、どのような生活・食事をされていたのかが、わかるような展示になっていて、旧自由亭では、今でもカフェをやられている。
ということで、寄ってみる。長崎港が見えるおしゃれな窓枠の席に座り、カステラとダッチコーヒーをいただく。素晴らしくいい。あっちこっち観光したい中、めっちゃゆっくりできた。
長崎港をみはらせるところはたくさんあるのやけど、やっぱりここからが一番いい。

グラバー園から南側を散策。この辺りの南山手は重要伝統的建造物群保存地区(長い)で景観形成地区になっているとのことだが、そのまま高級住宅街な印象。
さらに南に行くと、漁村によくあるような階段のある入り組んだ風景の街並み。

さらに南に行ったところに、小菅造船場跡がある。ここも世界遺産の構成要素の一つ。やけど、見た目に何も書いてないので、一切そんな感じがしない。元々はグラバーと「あさがきた」でおなじみ五代さんが作ったが、今は三菱の所有になっている、日本最古の蒸気機関を用いた曳揚げ装置を導入した修船所だとのこと。ちゃんと残っているのは大事やな。

中心地に戻る。港付近には文化財級の建物が並んでいた。
ちょっと早めの夕食を長崎ちゃんぽん発祥の四海樓さんでいただく。まず建物が圧巻。ビルまるまる四海樓さんで、売店やらチャンポンの歴史の展示やらいろいろある。ちょっと高級中華な印象やけどそうでもなく入りやすい。
いわゆる長崎のチャンポンはこれまで食べた記憶がないくらいのイメージやったけど具沢山と太麺で、濃厚ながらもたれないあっさりさもありで、それでいてどっちつかずではなく満足度高かった。ちょっと何件か食べたい感じやった。
エビかなんかのすり身をパンに挟んで揚げたハトシも美味しかった。つくってみよう。

腹ごなしに、港を散策。広い公園があっていい散歩コース。対岸には世界遺産の構成要素4つがチラ見してるんもいい。

中華街から唐人屋敷へ。中華街は小さめかな。唐人屋敷は人地区に4軒の屋敷が残っている、出島や山手がオランダなら、こちらは中国人に開けていた街。これまでに輪をかけての坂と迷路的な入り組んだ街並みに、突然唐人屋敷が現れる。本当、どこ歩いても長崎は面白くて、散歩しがいがある街。

本日のお宿、セトレグラバーズハウス長崎へ。南山手にあり西洋人の邸宅のような建物でテンション上がる。
こちらは、ホンモノの長崎を届けたいということで、テーブルからペンまで長崎県材を用いていたり、長崎の情報誌とコラボされたラウンジでは長崎の書籍のライブラリがあったり、特にラウンジではアルコールも含めてドリンクサービスがあって、ゆったりできる。
いやー直前やったのに良いホテルが取れた。

昼に使ったグラバースカイロードこと、斜行エレベーターは夜中まで動いてるとホテルの人に伺ったので、夜景を見に丘を登った。
稲佐山ほどではないのかもしれないけど、これだけ気軽に登れてこれだけの夜景を見られるのは大満足。ただ、人がいないのでちょっと怖い。
港も歩いた。対岸にある三菱造船所の世界遺産のクレーンが煌々とライトアップされていた。さすが三菱さん。

そんな困難で盛り沢山な1日目やった。