2005年3月18日

ロングエンゲージメント

徴兵された人、その家族、恋人。戦争というモノで歯車が狂ってしまった人達と接しながら、戦死したと告げられた恋人がどこかで生きていることを信じて捜す女の子の話。普通なら、捜しながら成長していくとかいう話になるのだろうが、この主人公はそういう風ではなく、自分の周りの人を我が儘なほどに使って、他人にかまわず恋人が生きてると信じて突き進む。
そんなところがさすがはアメリのスタッフ。主人公の不思議ちゃんぶりとその周りの人のおもしろさも期待通り。

ただ、今回のは戦争の話で、目線くらいの視点での戦争の絵は目を開けてられないほどのリアルというかグロさであった。戦争の悲惨さを伝えるにはあまりにも十分すぎると思った(そのへんがR-15なんやろな)

戦争のシーンはグレー調で、雨が降り、土と泥だけで冷たくて緊張感の張りつめた戦場、通常のシーンはセピア調で暖かみのある牧歌的で綺麗な風景とのんきな人達、とその絵の撮り方・雰囲気とキャラクターのギャップも印象的であった。